ゆかのんかズよみごと!!

読んだこと見たことを思い出したらお知らせします。

今日の一作vol.231 永劫の束縛…救いはないが互いを得た

永劫の束縛【特典SS付イラストカード封入】 (リリ文庫)

永劫の束縛【特典SS付イラストカード封入】 (リリ文庫)

友人に騙され借金のかたに売られた矢木。連れて行かれたのは豪華客船で、そこは秘密の娼館であり、客をとらされ、使えなくなればセックスショーに出されて壊され、はては臓器をとられて捨てられる。もはや生きては帰れないところだった。
そしてそこの管理者であるクロウという男はまるで人形のように冷たく感情の見えない男だった。矢木はクロウに商品として仕込まれ客をとらされる。
すぺてに憎しみをたぎらせる矢木だが、クロウにときおり自分をみる時に感情のブレを見るように。
そしてこの船のオーナーの荒瀬という男に、矢木がクロウのかつての想い人と似ていると教えられ。

ヘビーだわー。
救いないわー。
でも何故かさらっとしてるイメージなんだわー。
すんごく扱いの酷い内容なんだけど、矢木の強さとクロウの、クロウになった過去を知るとうわー、と共感してしまう。
船から降りることはできないけど、一生一緒にいてやるというのはいいです。
ハードでヘビーでのど越しはすっきりという感じでした。

今日の一作vol.230 悪い男には裏がある…人は見た目がすべてじゃない

悪い男には裏がある (二見書房 シャレード文庫)

悪い男には裏がある (二見書房 シャレード文庫)

クールで経理部の取り立て屋などと言われる光成。でも付き合う男はクズばかり。ある日前から好みと思っていた同僚の諏訪とひょんなことからお試しで付き合うことに。
諏訪は見た目、悪い男のように色気があるので即体の関係になるかと思いきや、1ヶ月はキスもしないという。
そして部屋にいってみると手作りの料理でもてなされ、俺はこうなんだ、と言われる。諏訪は見た目で好きになられてつきあうことにしても、世話好きオカンの中身に違うと振られるばかりなのだそうだ。でも光成には新鮮で、本当はこんなちゃんとした付き合いをしたかったと、諏訪を本気で好きになる。
だが光成の初恋の先輩と偶然会い、諏訪にそれを見られ。

光成はものすごい真面目で、そして寂しがりやなんですね。
両親にかまってもらえなくて、でも寂しいとは思ってはいけないと自分を抑え、そこに先輩に優しくされて好きになったような感じになり、先輩の言ったことに縛られてしまった。だから感情を表に出せなくて、先輩のような、実はクズばかりを選んでいた。なんか可哀想ですけど、諏訪に甘やかされてこれからは可愛くなるでしょう。
そうすると諏訪がヤキモキするけど、光成は一途ですから。大丈夫ですね。

今日の一作vol.229 スケスケ☆ヒーロー…服の下には怖い秘密があるのだ

スケスケ☆ヒーロー (二見書房 シャレード文庫)

スケスケ☆ヒーロー (二見書房 シャレード文庫)

高校の時計塔の時計がある特別な日に鳴った時に願うと叶う。そんなことは全く知らないのに未慧がちょっと考えてたことが、ある意味現実に。
なんと男限定だが、素っ裸に見えるのだ。満員電車なんて乗れたもんじゃないと、恐慌にいたっていたのに、幼なじみで水泳部のエース・一臣に手をひかれて何とか普通に学校に行けるように。
子どものころは自分が何かと一臣を引っ張っていたのに。学力体力見た目と差をつけられたのが、コンプレックスになっていたけど、やっぱり自分だけに懐いてくるのはいい気分で。そんな未慧も裸地獄に慣れたころ一臣を敵視してるグループに呼び出され。


ばかばかしいけど、面白かった。
アダルトマンガのシチュエーションでよくあるスケスケ。
でも結局見て嬉しいのは好きな人だけだよねー。
そしてスケスケでもかっこいい男はかっこいいのだそうだ。
一臣の未慧一途なのは笑える。そして真面目すぎてエアエッチで練習して迫るとか、よくわからん自信。
まあ好きになさいな、2人とも。
家族公認なんだからいいんじゃないの!

今日の一作vol.228 玉の輿ご用意しました…やっぱり学歴も大事だけど最後は中身だよね

玉の輿ご用意しました (キャラ文庫)

玉の輿ご用意しました (キャラ文庫)

中卒で出来ることといったらヒモか当たり屋。ケガもしないでうまく当たり役をする青依は仲間と高級車を狙う。
だがうまくいってたある日見破られ、焦る青依を残して仲間は逃げてしまった。
車から降りてきた印南は通報されたくなかったら言うことを聞けと、青依を連れていく。そして青依にこれから9ヶ月恋人のふりをしろと言い出す。
ゲイの印南は振られたはらいせをしたいという。
住所不定の青依だから、報酬もだすし一緒に暮らしてマナーも勉強させてくれるとの申し出に頷くが。


セレブな印南は馬鹿にするわけでもないのにいつも偉そう。でも慣れると印南がとても不器用な人間だとわかる。
青依は中卒ででもそれも家の都合もあったりとしたけど、楽なほうに流されて生きてきたのはわかってた。だから二人が何となくお互いを理解していく過程が、ジワジワとくる。
そして印南の元恋人とかいうのも出てきて、青依が可哀想だったけど印南が青依を思いやることが出来て、よし、と思ったし、青依も嫉妬したからこそ、自分が印南に相応しくないから離れようと思ったのも青依いい子だなと思った。気にしてないとは言いつつ勉強しとけば、馬鹿にされず印南に迷惑にもならなかったのに、悔しいという気持ちがと印南を好きな気持ちがキスされてのところまですごく伝わる。
一度それで別れたというか、契約終了ででていったわけだけど、まあ結局印南が大人として捕獲したのでよしよし。
青依にも出来ることから、これからの二人の恋愛楽しみです。

今日の一作vol.227 初恋列車…鉄道オタクの実態が楽しい。

初恋列車 (角川ルビー文庫)

初恋列車 (角川ルビー文庫)

生まれた時から鉄道オタクの紬は、祖母の所属する華道家の展示会で会った雪輪と子供のころからのつき合い。華道会の王子さまなのに、乗り鉄の紬の行く先に嫌な顔せず付き合ってくれる。
でもあまりに不似合いで自分との格差に距離をおこうとすると、急な紬の態度の変化に雪輪はキスをしてきて。


王子の粘り勝ちですね。
雪輪は純粋にお花が好きで、それを紬が単純に好きなものを好きでいいっていうのが、よかったのでしょうね。
雪輪の一途さに脱帽です。
紬も自覚してはいなかったけど一番雪輪が一緒にいて楽な、嬉しい存在だったし。
鉄道オタクのテンションの上がりツボが面白かった。
オタクという括りではBL界も入るけど色々ツボが違うものね。

今日の一作vol.226 偽りの花嫁と真実の恋…中華風ロミジュリ風

郭国に滅ぼされた煌陽国の最後の皇子・煌は一族が生き延びた森の奥で煌姫と名乗り、女子として育てられる。
ある日蛇に咬まれて動けないところを近くに避暑に来ていた瑛に助けられる。
煌の隠れ住む村で瑛は剣術の相手をしてくれたり、薬を分けてくれたりとすんなりと馴染んだ。それから8年後に再び姿を見せた瑛は立派な青年になっていて、煌は女性として全くバレない自分を悔しく思うと同時に瑛に憧れる。
瑛もまた美しく育った煌を見て娶りたいと申し込むが、男であることを謂えないから煌は泣く泣く断る。
それから二年後に突然郭国から第二太子のお妃候補として皇城へくるように言われ拒否できずにあがることに。
しかし第二太子の騎瑛は村にやって来た瑛で。

読み応えたっぷりでした。
お妃選びのところも面白かったのに、まだ悪者退治もあって読めば読むほど楽しい。
もちろん恋もあるし、男とばれても全然構わず好きだと言ってくれる瑛はかっこいい。
満足感!

今日の一作vol.225 第八王子と約束の恋…かわいらしい出戻りのわりに純粋な王子と若き国王の執念の嫁取り

第八王子と約束の恋 (リンクスロマンス)

第八王子と約束の恋 (リンクスロマンス)

エフセリア国の第八王子フランセスカは是非にと請われて嫁いでは破談になり出戻ること9回。フランに落ち度は全く無いのに相手は真実の愛とやらをみつけてしまう。優しく美しいと評判のフランは一応仕方のないことという顔はするが、傷つかないというわけではない。
10回目もダメだったら、もう独りで一生生きていくと決めていたが、その10回目の縁談でやってきたカルツエ国の国王ルネは本当にフランを好きで優しく、フランを護ると言ってくれる。この人ならと、フランもよき妻そして王妃になろうと努力する。


なんかかわいい2人です。
二人は実は子供の頃に会っていて、その時にルイはフランに恋し、大人になったら結婚を申し込むと約束していた。フランは大人になって自分が独りだったらね、という軽い気持ちだったけど、落ち込んでいたときにそばにいてくれたルイのことを大切な思い出としては覚えていた。
ルイはフランを好きすぎて、初夜でフランが無理だと断ったらひいてくれ、しかも暴走しちゃだめだこらと抱きしめることもしない。
だんだんとフランはルイを好きなんだけど何もされないことに苛立つし、でも自分が何かしてまた離婚なんてされたらと思うと何も言い出せなくて。
うーん、フランの気持ちわかるわー。
でもルイも若いからしかたないのよねー。
とお節介婆さんのように突っ込みをいれなから読んでました。
カルツエ国の騒動もフランが動いてなんとか解決。
やっと挿入できてよかったね。
ほのぼのなお話しでしたわー。