ゆかのんかズよみごと!!

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今日の一作vol.87 その、ひとことが…言うべきか、言わざるべきか。

ルチル文庫 椎崎夕著
「その、ひとことが」
その、ひとことが (幻冬舎ルチル文庫)
先輩に片想いしていた映。先輩の結婚報告会の幹事まで務めたがこれを期に疎遠になろうとしていた。その会で映はひとりの男に声をかけられ先輩に想いをバラされたくないなら自分とつきあえと半ば脅され、関係を持つ。
その後も男、ヒロトは毎日のように会い、しかし食事をしたり週末出掛けたりと健全なつきあいをすることに。
次第にヒロトと、いることが楽になった頃に会う時間が少なくなり。

映が親の離婚から恋愛や人つきあいにはクールになって、でもそのなかでも先輩が屈託なくかまってくれたことで今までやってこれた。
だから先輩を好きになるのは当然。
んで実はそんな映を間接的に知っていたヒロトが片想いで泣けない映を放っておけなくてつい声をかけちゃったのもすんごくよくわかるし、好きになってほしいというのもよくわかります。
それをちゃんと隠さずにすべて打ち明ければいいのに、ふたりとも遠慮し過ぎというか、似たもの同士だなあ。
まあ最後に勇気だして2人とも気持ち確かめあえてよかった。

一番のばかものというか、罪作りな奴は先輩っすね。
あんだけ懐いてんのにわからんのかあ!
幼なじみのことはわかるのに。自分のことには鈍い。
困ったやつだ。