ゆかのんかズよみごと!!

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今日の一作vol.165 ちょんまげぷりん~昔も今もどれだけ時代が過ぎても人はそれほど変わらない

ちょんまげぷりん (小学館文庫)

ちょんまげぷりん (小学館文庫)

ちょんまげぷりん 2 (小学館文庫)

ちょんまげぷりん 2 (小学館文庫)

1
シングルマザーのひろ子はある日不審な男に出会う。ちょんまげを結った刀をさした侍姿の男は何日かさ迷ったのか弱っていて、成り行きから家へ入れてしまう。男は木島安兵衛と名乗り、どうやら信じ難いことに江戸時代からタイムスリップしてきたらしかった。
なんとか帰る方法を考える傍ら、ひろ子が会社へ行っている間、安兵衛は家事を引き受けそして見る間に腕をあげ、お菓子までプロ並みになる。
息子の友也も懐き、このまま帰れなくても3人で、などと考えているとき、お菓子のコンテストを受けることに。
そしてなんと優勝。その侍キャラでテレビで引っ張りだこ。レシピ本や店も出るほどに。その一方ひろ子と友也の家には帰って来なくなり友也は熱を出しては安兵衛に会いたいとごねる。どうにか時間をつくってひろ子は会いに行くがその間に友也が勝手に出てしまい、行方不明に。皆で探して何とか見つけ、やはり3人で暮らして行こうと思ったら、安兵衛は元の世界へ戻っていった。
2
あれから8年たち友也は何もかもつまらなく思える日々だった。ある日万引きをして逃げていたら、穴に落ちて気づいた時には江戸時代に来ていた。安兵衛を訪ねようと家を目指すが安兵衛はいなかった。そして友也の格好から異国と関係があると追われる。出会った麟太郎とせんの二人にかくまわれ、そしてなぜか歌舞伎役者になることに。人気がでて瓦版にのると、役人が来て友也は捕まり現代からもってきていた携帯や時計、英語の教科書などから異国と繋がりありとされる。
連れて行かれた牢屋敷で詐欺の容疑で捕まっていた安兵衛に出会い、無事を確かめあうが、友也は拷問にかけられる前に罪を認めてしまい、沖縄に流されることに。途中大阪で時計屋に話を聞かれタイムスリップしてきたことまで話すと奉行に罪をなかったことにしてもらうよう口をきいてもらい、自由になれた。
そして安兵衛を救出することになり、紆余曲折を経て、上様の前でぷりんを作り満足いただけたらお構いなしとすることに。
無事ぷりんを作り安兵衛さんの店も出せることになったとき、友也はまたタイムスリップして現代へと帰る。

スッゴく面白かった。
男女平等とか、仕事をとるか家庭をとるか。子育てのこと。役所のありよう、世間のありよう。
江戸も現代も同じように問題があって、人というのはその時それぞれで精一杯の生き方をしているのだなあと考えさせられる。