ゆかのんかズよみごと!!

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今日の一作vol.169 喪服の情人…育む愛、奪う愛、見守る愛、帰る場所。

喪服の情人 (リンクスロマンス)

喪服の情人 (リンクスロマンス)

美貌のフランス人・ルネは、フランスで小説家の日本人・タローと恋に落ち、親子以上の年の差にもかかわらず十年を共に過ごした。そして五年前から日本に戻りひっそりと暮らしていたが、タローは病で故人となる。残されたルネはタローから贈られた喪服ともとれる美麗な服を来てタローを偲ぶが、タローの法的な孫が来て住んでいた古い屋敷を取り壊すという。どうしてもこのまま屋敷を残したいルネは、孫・静と取り引きをかわすが。


凄く良かった!
ルネの純粋で、でも内に秘めた情が激しくなっていくのと。
静のルネを欲するのと、でもルネの気持ちがじいさんから離れないことに逆に憎しみさえ抱くくらいの愛。
惹かれあっているのに、そのすれ違いと身体をつなぐだけの、お互いに心は手に入らないのだと虚しくなったり。
絶妙な話の展開です。
この辺の妙は読んでみてほしいです。
是非!