今日の一作vol.255 にわか雨の声…言葉がみえても無口な彼相手だと難しい
- 作者: 水白ゆも,篁ふみ
- 出版社/メーカー: 心交社
- 発売日: 2016/04/09
- メディア: 文庫
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実は時雨は太陽の幼なじみ。
時雨は小さい頃から言葉に色が見え、それをつかんで飲み込むことも出来た。おかげでまわりの本心がわかり、オッドアイのことをからかったりされ、ひとりで過ごすことが多かった。引っ越して隣の家の太陽に出会い、言葉がうまくでてこないなりに、よく考えて出す太陽の言葉はとてもキラキラしていた。瞳のことも綺麗だと誉められ、時雨は太陽が一番になった。
ずっと一緒にいたいと願い太陽も時雨を好きだと確信し体を繋げるにいたるが、太陽は自分か暴走したのだと思い後悔。それに時雨は間違えたのだと思い時雨に関して忘れるようにと太陽にキスをする。
記憶の抜けに疑問を持ち、太陽は再会した時雨に問うが。
共感覚からの超能力ですが、面白かったです。言葉で記憶をとったり返したりすることができるのは面白い発想ですね。
時雨の子ども時代から追って書かれてるので、太陽にすべての気持ちを向けるのもよくわかるけど、もっと話しあえよと言いたい。勝手に判断すんな。
記憶消したら、自分が虚しいだけなのにね。やり方間違えましたね。
なんて、アドバイスをしてくれる人が、もっといればよかったのに。不器用な二人でした。
話は面白く、読み応えありましたが、時雨の屈折したところが、あまり好みの屈折具合ではない(^◇^;)ので、せめてもう少し後日談で楽しくラブラブな二人を読みたかったかな。
太陽のように無口なのが暴走するのは好きです。