ゆかのんかズよみごと!!

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今日の一作vol.272 祝福された吸血鬼…ひきこもり吸血鬼はベタ甘で可愛がろう

祝福された吸血鬼 (キャラ文庫)

祝福された吸血鬼 (キャラ文庫)

元小国の王子だったアウロラは、その美しさと秀でた力を見込まれ攫われ、ナハツェール・吸血鬼にされてしまった。
永遠の命を得たものの自分は化け物にされたと嘆きナハツェールにしたラルウァを憎み、やっと三百年たったところでラルウァを塵とかしてやった。
それからまた二百年、一人で生きることに飽きていたある日、アウロラの住む古城を囲む魔の森で国を追われ逃げてきた少年を拾う。彼はかつての妹によく似た美少年で王位継承争いに巻き込まれた王子であった。妹にも似ていたし気まぐれで彼をフロースと名付けて城に住まわせた。
フロースはアウロラの正体を知ってなおアウロラを慕い、やがて5年が過ぎたが、華奢で愛らしかったフロースは若き獅子のような青年に育った。
そして暇に任せては毒薬のような霊薬をつくり効果を試すことを楽しみにするようなひきこもり吸血鬼のアウロラの面倒を見てその美しさを磨くことに心血を注いでいた。
だが、そこへまた魔の森に侵入者が。

楽しい!
吸血鬼になってしまったアウロラの辛さや化け物としての自己嫌悪もよくわかるし、だからこそフロースを慕わしく思っちゃいけないと耐えるのもわかる。
でもフロースは一目惚れでアウロラとともに生き、お世話したいと思うし、虎視眈々と狙う性格の黒さもいいですね。
宮緒さんの話はこの性格の黒さとか執着とか変態さがよいです!
しかもアウロラの天然ボケがいい!
毒薬いや霊薬をいそいそと取り出すとこや色ごとに鈍いとこがまたよろしい!
読みながらニヤリとしてしまう。
ふふ。