今日の一作vol.295 鬼はここに居る…私欲から鬼になるのと愛ゆえに鬼になるのと。人間のほうが鬼より恐ろしい
- 作者: 宮緒葵
- 出版社/メーカー: プランタン出版
- 発売日: 2017/09/13
- メディア: 文庫
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しかも殺したのは藩でも重臣の息子。
月千代は雛丸に共に逃げようと誘い、まんまと江戸まで出て、郭の主にまでおさまる。
雛丸は月千代に身体ごととろけされ部屋から出ることもままならないが、大事にそれているのが嬉しい。だが一年ほどたち江戸の町に息抜きに出て雛丸は兄達に見つかってしまう。
雛丸を取り戻しに来た月千代を兄達が処罰しようとした時、また怒りで雛丸は我を忘れ。
またまた過去の先祖からの因縁・呪いです。
鬼退治をした祖先を持つ家に度々呪われた子が出て、普段は可愛く純粋なのに一度感情的に爆発すると、鬼になってしまう。そーですね、雛丸が惨殺事件の犯人です。
月千代はそれを知ってなお雛丸を可愛いがるわけです。
雛丸のにーちゃんも雛丸溺愛というか、呪いに巻き込まれる運命なんで。
そこはどういう因縁なのかは読んで貰わないとですが。
愛憎入り乱れてますね。
ドロドロですが、いいです!
鬼ちゃんがいちばん可哀想かなー。
人間のほうが恐ろしいですね。
月千代さんはわりと自由にやってきたので、あまり同情はしないです。