ゆかのんかズよみごと!!

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今日の一作vol.311 後宮に星は宿る/後宮に月は満ちる…巻き込まれ人生。何処も後宮は恐ろしい

後宮に星は宿る 金椛国春秋 (角川文庫)

後宮に星は宿る 金椛国春秋 (角川文庫)

後宮に月は満ちる 金椛国春秋 (角川文庫)

後宮に月は満ちる 金椛国春秋 (角川文庫)

大陸の強国、金椛国の名門・星家。その第二子の遊圭は体が弱く、小柄で少女のように可愛らしいが、書物や勉学を愛する秀才だった。
金椛国では新しく帝が決まると皇后の一族は族滅法により、捕らえられ先帝の陵に生き埋めにさせられる。
そして遊圭の叔母にあたる玲玉は後宮にはいり東宮の皇子を産んでいたため、急逝した先帝に代わり新たに即位した帝とともに皇后にたったのだ。つまり星家は滅せられることになった。
遊圭は偶然にも逃げ切り一人生き残る。
助けてくれた明々と暮らし始めた矢先、明々が後宮へ召し上げられることに。遊圭は明々の妹として女装し共に後宮の女官として勤めることになった。
そこで玄月という美貌の宦官に星家の生き残りだと見破られてしまう。
だが、玄月後宮の中を探り協力すれば見逃し、後宮から出してやるという。
仕方なく言うとおりに手足として働くことになるが。


遊圭が段々と丈夫になり、心持ちも甘やかされたお坊ちゃんから成長し、失敗を重ねてほんとにちょっとずつ大人になっていくのが、よくわかります。
そして玄月や皇帝陽元のそれぞれの思惑やその裏にぐちゃぐちゃと絡んでいる謀が本当にこわいですね。
後宮なんてつくらなきゃいいのに。

いやBLものを好んで読んでいる身としては、BL的な展開として玄月と遊圭もしくは帝と遊圭な関係に進むわけですが、正統派ファンタジーですので。
陰謀を暴いたことでこれから遊圭は出世?して修媛として後宮内官になり、帝の手がついてもおかしくないことに!まあそれはないように玄月が画策してくれるらしいけど、また一波乱ありそうで、次巻がたのしみです。
でも声がわりもしたし背も伸びてきた遊圭なんで、いつまで隠し通せるのか、面白いことになりそうです!