ゆかのんかズよみごと!!

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今日の一作vol.336 愛を与える獣たち…愛されたい願いが愛したい本能を引き寄せた

愛を与える獣達 無骨な熊と王者の獅子と異界の『番』

愛を与える獣達 無骨な熊と王者の獅子と異界の『番』

愛を与える獣達 むすんだ絆と愛しき『番』

愛を与える獣達 むすんだ絆と愛しき『番』

40才の外科医のチカユキはある日突然異世界へと飛ばされてしまった。
しかもそこは獣人が支配する世界で少年の姿になっていたチカユキは珍しいヒト族として捕らえられ、性奴隷として過酷な日々を送ることになった。
飽きられては売られ犯され暴力を加えられて死にたいとは思っても魔法具による呪で自死も出来ず、これで売れなければ廃棄処分寸前でチカユキを買ったのは熊族のゲイル。
ゲイルはチカユキを連れ帰り治療を施してくれた。そしてゲイルとともに獅子族のダグラスの二人に求愛される。チカユキは二人の番でそれを受け入れて2人を伴侶とする。
チカユキの魔力は高く治癒力を施すことができ、その力を狙われる可能性もあるため二人の故郷のレオニダス国へ移る。
実はダグラスは王弟で、ゲイルは名高い騎士だった。怪我がもとで、奴隷制の残っているキャタルトン国へ潜入捜査のようなことをしていたのだったが、チカユキにより2人を治療もできた。
レオニダス国でチカユキは2人の両親らに会い受け入れられ、やがて二人の子供も授かることに。
チカユキがもたらす知識や癒やし、ゲイルとダグラスたちの深い愛情。
元の世界では同性愛者であることで、孤独に生きていたが、異世界で生きていくことを幸せに思えたチカユキの選んだ道は。

ファンタジーです。
何でもありの世界です。
でも、その根本は愛でしょうか。
3センチほどの分厚さの本を手にとり中身をパラパラとめくり、モフモフは別段好きじゃないし、イラストはあんまり好みじゃない。お値段もボリュームの分だけある。でも何だか読んでみたい。かなり迷って購入しました。

面白かったです!!
不思議な世界観ですが、魔法力万歳の世界ですが、筋道たってますし、よくある竜とか、獅子王ではなく熊ですよ(笑)
ゲイルさんの無骨な顔に熊耳。
ダグラスさん獅子ですけど、タラしですし(笑)
チカユキがこの世界にやってきた訳も後々解明されますが、そこにいたるまでのもっていきかたや、目線がチカユキやゲイルやダグラスと色々変わるけどそれがそれぞれの想いをよくわかるようになっていて、読み応えありました。
そして魔力によって子供も産めるのですが、チビたちが可愛い。
ちっこいのをばかでかい獣人がそーっと抱っこしてるのなんて可愛いすぎるでしょー。
その他登場人物それぞれが個性的で、読みながらニヤニヤしてしまいました。今笑ってたよね自分、とつい周りをみてしまうこと何回も。
まあ一読あれ。
どうしてもモフモフとやや獣姦気味なのがダメという方以外はファンタジー好きにはたまらんものが。
最初チカユキが悲惨な目にあってますけど、六青さんの書く話や『ANIMAL X』ほど悲惨ではないですね。

出来れば番外編で、子供たちの成長を読みたいです。
小編で何年後か大人になった本編後に生まれた子供たちの目線でかかれているのも載ってますが、最初のこども、リヒトやヒカル、スイが少年時代はどんなに可愛いらしいだろうと、やはり読みたい。
ショタなのでー(笑)