ゆかのんかズよみごと!!

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今日の一作vol.340 午後9時からは恋の時間…恋は時間制限では縛られないもの。

午後9時からは恋の時間 (ショコラ文庫)

午後9時からは恋の時間 (ショコラ文庫)

就職してすぐの検査で色覚異常であるとわかり、インテリアデザイナーとしては働かせてもらえない佐倉。以来アシスタントとして格下にみられながらも働くが、姉の妊娠に伴い姪の保育園のお迎えを任される。そこで出会った父子は佐倉の理想で、彼・柊はその美貌のみならず服装や小物類までが佐倉の好みだったが、ノンケなのだからと見て癒やしを貰うだけにしていた。
ある日お迎えで雨に降られた2人を自宅で休ませ、柊が同業のインテリアデザイナーで独立したばかりだとわかる。息子の陸のお迎えに度々間に合わないこともあるときき、佐倉は自分が思うように働けない辛さを彼に重ね、少しでも役にたてばと、陸をたまに預かることに。
そして柊への憧れがだんだんと恋愛感情へと変わってしまい。

職場での理不尽な扱い。才能があるのにそれを上手く引き出してもらえないのはその上司や職場の人間の足りなさですよね。
そして佐倉自身ゲイであるということで、また一歩ひいてしまう。
その辺の微妙さをうまく絡ませていて、上手いです。夕映さん。
佐倉のその心の動きもそうですが、柊の気持ちも何だかちょっとした一文で表現されていて、こりゃあ柊って腹黒と見ました!
陸くんも可愛いですが、子供を使うとあざとくなりがちですが、そこはあまり気にならなかったし、イラストのみずかねさんのお子ちゃまは可愛いので、堪能しました。
柊さんはクセありで、佐倉もそれは気づいてるけど、そんなところも素敵となれば、まあ良かったね、苦労が報われてという気持ちです。
うん、良かった良かった。