ゆかのんかズよみごと!!

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今日の一作vol.345 ドラマ/ラジオ…普通の恋愛小説として読んで欲しい

ドラマ (ダリア文庫)

ドラマ (ダリア文庫)

ラジオ (ダリア文庫)

ラジオ (ダリア文庫)

[ドラマ]
モデルの拓人にドラマのオファー。同性愛をテーマにした作品で、相手役の恵裕次からの指名だという。拓人は自分に芝居はそれも同性愛のなんて無理と断ろうとするが、マネージャーによく考えてと言われ、また恵は憧れの人でもあるので、突撃して彼に会う。そして恵と話すうちに彼が相手ならと出演を決めた。
クールな印象の恵は話してみると気さくでドラマの撮影が進むにつれプライベートでも仲良く過ごし、次第に役の海なのか拓人自身なのかわからなくなるくらい恵を好きになる。
恵もまた拓人を指名するほどファンで拓人の凛とした姿にこちらも役の岡崎と自身重ねて拓人を愛する。
お互いに愛し合うが、拓人は恵を愛するがゆえにドラマが終わる時別れることに決める。恵はそんな拓人の気持ちも知りつつもドラマ終了後も付き合っていこうと夢を語るが。

[ラジオ]
ドラマ終了から六年。拓人がパーソナリテイを担当するラジオ番組にゲストとして恵裕次を呼ぶという企画が。
ドラマ終了後に別れてから会っていない。でもやっぱり好き。動揺しないかどうかはわからないけど。
企画はドラマの再放送に便乗したもの。
5日間毎日恵がゲストで、当時の裏話やリスナーからの質問に答えるもの。
そして一日目がやってきて。



芸能人同士の話は好きです。
片方が一般人よりもお互いに磨き合う関係で愛に苦しむところがなんともイイのです。
作者の朝丘さんの話は今色々読んでいるところですが、精神的な話が深いです。
そしてだいたい一回別れます(笑)
別れてからまた互いにこの人しかないとなるわけです。

このドラマとラジオはじーっくり読みたいです。
読み終わり、今一度読み直したくなりました。
ドラマの中での劇中劇である『白の傷跡』の話自体はよくある話です。それをやることによって拓人が役の海と重なり、六年引きずることになるわけですね。そしてラジオで再会し、リスナーからの質問や意見に答え、世間の捉え方を知り、海を自分とは違うものだと切り離すことができ、また恵を愛していいんだと気付く訳です。
昔のようにじゃれあいラジオでいちゃいちゃしてるのは微笑ましかった。
恵も拓人をずっと待ってて、ラジオの話がなくてもそろそろ限界だと会いにいくつもりだったようですね。
拓人より恵のほうが比重か重いかと。

確かにBLなんですけど、エッチシーンはさらっと、あれ?いたしたの?というくらいで、気持ちの読解に終始することのほうが多いですね。
普通の恋愛小説として読んでていいと思います。
読み込むほうが好きな方にお勧めです。