今日の一作vol. 360 略奪王と雇われの騎士┅粗すぎな話運びに落胆す
自由騎士ノエルは自国へ戻る途中、大勢の敵と戦う一人の騎士の助太刀をすることに。
シルヴァンと名乗る騎士はそのままノエルを雇うが、彼は実は視察に出ていた国王だった。気さくな彼に心惹かれていたのに、強引なやり方には反発を覚えるノエル。
しかもシルヴァンは俺のものになれと体まで奪って側に留まることを求めてきて。
出会い方や宰相や王太后が国王のことを亡きものにしようと襲撃してくるところは、某戦記の話を思いだしました。でもまあ面白そうだと読み進め、ノエルのトラウマなどもよいのですが、いまいち細かいところが気になる。まず国王が一人でいたのは何でかという説明から、ノエルを好きになったというアピールが足りないし、逆も。宰相に対しての対策についてふわっとした説明しかなくてイライラする。
二部作で、ノエルがこのまま残るのかどうかとノエルの出自を利用しようとする王太后らの企みが稚拙すぎるし、ノエル自身がシルヴァンを好きなのはわかるけど、そこからどう動くべきかがだるだるで女々しすぎる。
ちょっと面白そうと期待した分、粗すぎな内容にがっかり。
もっと肉付けした話にしてから本にしてほしい。