ゆかのんかズよみごと!!

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今日の一作vol. 365 月を食べて恋をする┅ずっと君を想い君を護り君と一緒に月を見たい

 

月を食べて恋をする (Splush文庫)

月を食べて恋をする (Splush文庫)

 

大学生の恵多は3年前に父を亡くしてからは叔父の章介と暮らしている。父の事故の知らせの後恵多も倒れて頭を打ったらしく一部記憶が抜けている。そんな中、恵多は夢で同性の恋人と風呂に入っているところを良く見ていた。それは過去のことなのか?そんな夢のせいもあるのか、恵多は章介を密かに想う。でも章介は日替わりで女性の気配をさせて帰ってくる。望みなどないし、叔父なのだからと、気持ちを押し込める。けれど、恵多は後遺症のように、発作を起こしてしまうことがあり、章介は過保護なほど恵多の生活管理をする。

想いも叶わずそれでも構われることに反発をするが、やはり頼りにするしかない。

そんなとき自分の恋人だったかも知れない須藤と会い、章介が父の死に関わっていたと聞かされて。

 

既刊「君といたい明日もいたい」の改訂版です。そちらも持っているので、読み比べてみました。全体的にスッキリとしてます。

前作では意味不明な心の声があったり水に対しての発作の原因がいまいちつかめなかったのですが、最初にその点を夢ではっきりさせてくれたので、わかりやすかったです。

月食の約束もラストでぴしりとはまりました。

記憶障害の中で、章介は恵多のすべてを護りたいとあえて恋人だったことをふせていたわけですね。でも須藤が出てきた時にはすっぱりと明かしたほうがよかったよねー。といってもそこが話のミソなので、仕方ないですが、読み直してまた須藤にムカついてます。

あとは、前作のイラスト、あじみねさんのイラストは恵多が色っぽいですね。小山田さんの恵多は年よりも幼い感じですし、章介も叔父さん感があって3年前に恋人なんて、犯罪ですねという感じバリバリです。

あじみねさんのイラストもすごく好きですけど、今回は表紙の素晴らしさに圧巻です。