今日の一作vol.201 死にたい病に効く薬…魂の双子を見つけることですな
- 作者: 水無月さらら
- 出版社/メーカー: プランタン出版
- 発売日: 2017/02/14
- メディア: 文庫
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そんなある日の夜、美貌の男、双樹に出会う。
双樹は涼也を酷いどころか、甘くとろかせて抱いた。
涼也は嬉しかったが、もうこんなことはないと、そのまま姿を消す。
そうして日が経ち、涼也の職場に新しく入ったサラという女性と涼也は付き合うように。
サラは話やすく、涼也の気持ちを察してくれて付き合いやすかった。
だが、デート中サラの双子の兄と会う。それは双樹だった。
複雑だが、あの夜のことはお互いになかったことにしていたが、サラと結婚という話になってきて、涼也は無理だと、サラと別れることに。
そして双樹とは。。
くそめんどくせー!
自己評価の低い人間と博愛人間と、お互いに本気の恋をしたことない同士。
自分の気持ちに素直にならない。
でも、趣味嗜好が同じ。
行動範囲が同じだし、偶然会ううちに、一緒にいるのが楽で楽しい。
好きになっていく過程もわかるし、でも自分なんかというのもよくわかるけど、
母親に愛情もらえなかったからとか、双子の片割れを亡くしたから、自分のほうが生きていていいのかとか、それは卑屈すぎるでしょう。
愛情はもらえなくても、それなりに育ててもらえたのだし、なんかそれで売りをするとか、飛躍し過ぎ。
まあ双樹に会えたのは僥倖というか。
何度も双樹から逃げて、でも最後幸せの意味をしれたのはよかった。
双樹もそんな涼也だからこそ惹かれたのだろうけど、ちょっとイライラしましたね。
まあそこが読みどころなんだろうけど。
魂の双子という言い方は好き。
ピッタリ重なる人が、パートナーになれるといいね。
今日の一作vol.200 ロマンス、貸します…ぬはぁ!高架下で叫びたい気持ちよくわかる!(笑)
- 作者: 小林典雅,砧菜々
- 出版社/メーカー: 新書館
- 発売日: 2016/12/14
- メディア: 文庫
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従兄の経営する人材派遣会社に顔を出した日に、依頼にきた、きれいな顔なのに無表情で口下手な男性・諒にキャストと間違えられ、訂正することもできず、友人役をすることに。
しかし、諒の本当の狙いはレンタル彼氏で、振られたはらいせにイケメンの高秋を彼氏として見せてぎゃふんと言わせたいのだとか。
無表情で生真面目な言いまわしの諒になんだか惹かれてしまう高秋は。。。
面白すぎるんですけど!!
本当なら悲壮感たっぷりの話なんだけど、ネガティブ思考の割に突飛な行動しちゃう諒とか、脳内会議のぐるぐるさとか、でも顔に出てないとこまでも、ぶぶっと笑えました。
高秋のイケメンすぎての悩みも諒に対してのちょい変態入るところも面白いです。
なに、ぬはあって!
高架下で叫びたいとか、下水道で泳ぐとか、例えが劇漫画ですね。
これはもう読まないとこの面白さは伝わらないです!
エッチもエロいし面白い(笑)。
名前だけ他作品の主人公がでてきたり、遊んでるー。
さすが小林さんです!
今日の一作vol.199 京恋路上ル下ル…エロいというより艶っぽい。京言葉はキます。
- 作者: 夕映月子,まさお三月
- 出版社/メーカー: 新書館
- 発売日: 2013/11/09
- メディア: 文庫
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そんな伊織は京町屋で古書店を営んでいたが、大学生の颯馬に告白されるが、拒み続けている。
そんないけずな美人の伊織を颯馬は諦めずに追い続けているが、ある日見知らぬ男と伊織がキスしているのをみてしまい、。
伊織のしたたる色気にくらくらします。
伊織が年上を好きなのは家族に対する憧れからなので、颯馬に抱かれて、初めて颯馬のことを男として意識して、恋するということに気づきます。そのところがかわいいですね。
初恋なんですよねー。
でもお世話になった先生の息子ということもあって、素直に受け入れないし、自分みたいなのが今更好きだなんていえない。って。
でも颯馬にヤッパリ好きだと言われて素直になります。よかったねー。
京ことばが、すごいいいんです。
京都行きたくなる!
今日の一作vol.198 竜の棲み処…可愛いくてエッチで、でも深い。BLおとぎ話です。
- 作者: 宵,一夜人見
- 出版社/メーカー: ブライト出版
- 発売日: 2016/10/24
- メディア: 文庫
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竜は綺麗でキラキラしたものが大好き。ルサカがとても美しく可愛いからと、竜の巣に連れ帰り、ルサカを飼うことに。竜に飼われる人間は番人と呼ばれ、番人の仕事は家事、財産管理、交尾。
ルサカもタキアに番人にされ、巣からはでることはできない。
お世話になったライアネル様のところに帰りたいと思うけど、竜のくせに子供のようなタキアをひとりにすることもできない。それに竜との交尾はとても気持ちよくって。
可愛いくて、でも人間の醜さと、竜という人外の圧倒的な力と色々考えさせられる話でした。
軽い感じなんだけど、それだけじゃないというか。
すごいおとぎばなしです。
これは続くのかな?
他のお兄ちゃんの話とかも読みたいな。
BLのおとぎばなし。
いいじゃないですか。
もっと他のバージョンもお願いします。
今日の一作vol.197 優しくしないで、ただ抱いて。…切ない恋心。優しさも人を傷つけます。
- 作者: 四ノ宮慶,兼守美行
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2013/02/07
- メディア: 文庫
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ある日死んだ恋人を想い続けているという稲葉と出会う。その恋人はマサキに似ていたと言い、好きな人とセックスはすべきだと、バイト先でマサキを指名しながら抱くことはなかった。昔の恋を話するだけの稲葉にマサキは想いが叶った稲葉への嫉妬とそれに比べて自分は親友にも裏切られ愛のないセックスだけしかないことへの屈辱感を抱く。だが只優しいだけの男へ次第に、稲葉を過去の恋人から自分へ向けさせたいと思うようになり。
優しいだけの男なんて、本当にクソですね。
マサキが可哀想で。
次第に恋していく過程がすごくよかったし、切なかった。
でもまあヘタレではなく、ちゃんと自分で気づいてマサキに告白したのはよしとしましょう。
ただの天然人タラしの優しい猪でした。
よかったねーマサキ改め将貴くん。
気になるのは店のマネージャーの田渡さん。彼の本命は誰なのかなー?
オーナーじゃないような気もするけど。
別の話でどっかでまた出てきてくれないかな。
期待します。
今日の一作vol.196 帝は獣王に降嫁する…これもまた純愛
- 作者: 沙野風結子,奈良千春
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2017/01/30
- メディア: 文庫
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狼を始祖とするガイウス王に、国のため民のためと蹂躙を許すが、次第にシキはガイウスの、周りの者はみな死ぬという呪われた獣王となった彼の悲しみと優しさに触れる。
そして呪いはやはり本当なのか、シキは幾度も命の危機に陥って。
沙野さんいわく、和姦凌辱ファンタジー降嫁ものです。
色々深くて面白かったです。
でも悪者は誰もいないです。
その人の立場にたつと、やむを得ないというか。
ガイウスとシキもラブラブですし。
でも心残りはユイハのこと。
それと名前だけの登場のナギ。
もうちょっと所在を明確にしてほしかったかな。最後には。
本筋に関係はないですけど、あやふやなのは嫌なので。
でも読後感は良いです。ばっちり。
vol.195 パペット…ミイラ取りがミイラに
- 作者: 丸木文華
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2017/01/27
- メディア: 文庫
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そして桐谷が担当した人達はみな潰れていくという噂も。
紡は力試しと元の話を描くが不評に。桐谷に冷たく切り捨てられるところを縋って絶対逆らわないと誓う。そのまま桐谷に抱かれるが、何も違和感がない。すると今まで夢でみていたことはすべて現実だったという。
紡自身は不自然と思っていないが、両親の記憶や自分が不快に思ったことはすべて忘れて違う記憶にかえていた。
桐谷はそんな紡を見抜き興味を覚え、抱えているものを漫画に昇華させてやることに意義を見いだしていた。
紡は桐谷に守られ指示通りに描くことで安らぎを覚え、桐谷は紡の異常な理想に対する煌めきに逆に操られているのをしりながらも守り囲っていくことを喜びとするのだった。
ちょっとゾッとする異常な人達の話ですね。
割れ鍋に綴じ蓋なのはいわずもがな。
周囲にあまり迷惑をかけないようお願いしたいです。
丸木さんの話は一種独特ですから、普通の話ではないとは思ってましたが、キャピキャピな話をいつか読んでみたいです。
私はこういうサイコな話はまあ大丈夫ですが、無理の人もいるかもですね。
みずかねさんの柔らかなイラストに助けられているのもありますね。
面白かったけど、紡の異常な魅力に捕らわれた桐谷さんは、逆に操り師にさせられたわけですね。
おそろしー。