今日の一作vol.394 公爵令嬢の嗜み…嗜みどころか国作りの基本が学べます。
婚約破棄を言い渡されたその時、アイリスに前世の記憶が蘇った。そしてこの世界がゲームの中の世界だということにも気付く。
自分は何もしてないのに、屈辱的に追い込まれているけど、もう自分はエドワード王子も好きではないし、こんな状況は宜しくない。
公爵令嬢として毅然とし、アルメリア公爵領へと戻る。宰相でもある父や母は一方的な婚約破棄に憤ってはいたが、相手は王子。アイリスは自由を得た代わりに領主代行を勤めることに。
元々富める領ではあったが、転生前の記憶をフル活用し、改革を押し進めて行き領民たちの為に身を粉にして働く。
一方王都では第二王子のエドワード王子とユーリの婚約を機にもう権力を手にしたかのような振舞いに、宰相であるアルメリア公爵他、第一王子派はなんとか抑え込む為に苦心する。
力をつけてきたアイリスはそんな派閥争いに巻き込まれていくが。
はじめは転生を全面に押し出していたのに、それも話が進むうちにあれ?転生者だったっけ?というように領内の施政や王家とのやりとりや、他国との争いへとアイリスがまきこまれながらも立ち向かう様が面白く惹き込まれました。
エドワード王子を誘惑したユーリの背景も、また知ってみれば理解はできます。
登場人物がみな背景がちゃんと書かれていて、ただのライト小説ではないですね。
途中からディーン、実はアルフレッド王子が現れて手助けを始めたのとか、アルフレッド王子が全く顔を知られてないとかは無理があるかなとは思いましたが。
678巻はアイリスのお母さん公爵夫人のお話です。
こっちはこっちで面白いですけど、必要ないっちゃないですね。
アイリスとディーンの子どもたちがかわいいですと言っておきましょう。