今日の一作vol.59 夏だし。取り憑かれ系

B-PRINCE文庫　千島かさね著
「住職様のお気に入り」

役所の窓口で働く孝志はある日騙された老人に付き添い自宅に送り、その時イケメンの住職英心に出会う。
その後、再会したときには老人松澤は亡くなり、孝志を幸せにするために取り憑いているという。
松澤の気持ちは嬉しいが、ありがた迷惑。相談をしていくうちに孝志は英心を好きに。でも松澤は別の人と孝志をくっつけようとしてて。

話は面白いです。
孝志も、可愛いけどしっかりしたいい子だし、英心もイケメンでチャラいけどお寺の住職として立派だと思う。
その辺はいいけど、突然松澤老人が取り憑いてたり求愛されたり、泥棒騒ぎになったりとイマイチの伏線の張り方や細かな場面説明がないのですっきりしない。
老人がとりつくなら亡くなった日にその葬式の前を通るなどのそれらしきシーンを作ったほうがいいのでは？
あと騙した女もいきなり出てきてるし、一年後とはいえ近所に泥棒にくるとかわからん辻褄あわせだな。

BLにそんな細かいこというなってかんじだけど、気になるからしょうがない。
せっかく面白いのにそういうことで読まれなくなる作家さんも多いので。