ゆかのんかズよみごと!!

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今日の一作vol.184  軍神皇帝の寵花…中華風ファンタジーこれはいい!

軍神皇帝の寵花 (角川ルビー文庫)

軍神皇帝の寵花 (角川ルビー文庫)

光明の神の加護のもと、尽きることのない水をたたえる泉を守る一族、漣の長に育てられた予見の力を持つ伶藍。銀の髪に青い瞳という他の誰とも違う容姿ながら、綸国の前皇帝に懇願され次期皇帝の后に迎える約束もあり、幼い頃から女子として育てられ、成長し皇帝のもとへと嫁いだ。皇帝秀峰は伶藍の力のみに価値をみて、自身のことは化け物とまで言い遠ざけていた。
結婚後しばらくして伶藍は予見し、砂礫の国、隗国が攻めてくると告げた。
秀峰は平和の為ではなく、領土拡大のため兵を挙げるが、敗れ、綸国は隗国の属国となる。
隗国の皇帝・汪凱のものとなった伶藍は彼の中に軍神が宿っているのを視てとり、恐怖する。だが、汪凱本人は男でありながら后として綸国を守る伶藍にも屈託なく接し、抱く。
そんな汪凱に伶藍も心を溶かしていき。

こういうのを求めてたんです。。
前回の男の娘とのこの違い!いやふんわかした子が好みならそちらがいいでしょうが、私は意思を持った子が好きなんで。

こちらの男の娘の伶藍はやはり自分の立場というものをきちんと飲み込んでいて、神の生まれ変わりと言われ、伶藍自身をみてほしいと内心は思いつつも、国のためにと后になるわけで、そして汪凱も国の民がもっと潤いのある生活を送れるようにと領地を広げるため軍神を憑かせて戦をする。
二人は似たもの同士で、お互いに一人の人間同士で向き合って惹かれあった。
ドラマチックであり、普通の恋愛の基本というか、中身で勝負なのがよいです。

欲を言えば、汪凱の弟の汪羽が、良い役どころなのに、裏切りが発覚してすぐ消されたのが、もうひとつエピソードだけでも、結末はどうなったのか、汪羽の気持ちを汪凱はちゃんと知っていたのかを書かれてるとよかったかな。
伶藍に焼き餅やいておわり的なものでなく。そこが不満かな。
恋愛話には必要ないかもだけど、綺麗に終わりすぎるので。
モブも生かしてほしい。