ゆかのんかズよみごと!!

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今日の一作vol.201 死にたい病に効く薬…魂の双子を見つけることですな

死にたい病に効く薬 (プラチナ文庫)

死にたい病に効く薬 (プラチナ文庫)

幼い頃に双子の兄を亡くし親の愛情を貰えず大人になった涼也。失敗したときに耐え難い自己否定になり自殺のかわりに行きずりの男にひどく抱かれて疑似的な死を自分に課す。
そんなある日の夜、美貌の男、双樹に出会う。
双樹は涼也を酷いどころか、甘くとろかせて抱いた。
涼也は嬉しかったが、もうこんなことはないと、そのまま姿を消す。
そうして日が経ち、涼也の職場に新しく入ったサラという女性と涼也は付き合うように。
サラは話やすく、涼也の気持ちを察してくれて付き合いやすかった。
だが、デート中サラの双子の兄と会う。それは双樹だった。
複雑だが、あの夜のことはお互いになかったことにしていたが、サラと結婚という話になってきて、涼也は無理だと、サラと別れることに。
そして双樹とは。。

くそめんどくせー!
自己評価の低い人間と博愛人間と、お互いに本気の恋をしたことない同士。
自分の気持ちに素直にならない。
でも、趣味嗜好が同じ。
行動範囲が同じだし、偶然会ううちに、一緒にいるのが楽で楽しい。
好きになっていく過程もわかるし、でも自分なんかというのもよくわかるけど、
母親に愛情もらえなかったからとか、双子の片割れを亡くしたから、自分のほうが生きていていいのかとか、それは卑屈すぎるでしょう。
愛情はもらえなくても、それなりに育ててもらえたのだし、なんかそれで売りをするとか、飛躍し過ぎ。

まあ双樹に会えたのは僥倖というか。
何度も双樹から逃げて、でも最後幸せの意味をしれたのはよかった。
双樹もそんな涼也だからこそ惹かれたのだろうけど、ちょっとイライラしましたね。
まあそこが読みどころなんだろうけど。
魂の双子という言い方は好き。
ピッタリ重なる人が、パートナーになれるといいね。