ゆかのんかズよみごと!!

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今日の一作vol.251 錬金術師と不肖の弟子…思いがけず楽しかった!

幼い頃の記憶がなく、田舎で老錬金術師エレズに育てられたリクト。ある日エレズの命で王都に上京し、錬金術師アダルバートに弟子入りすることに。だが、着いてみるとアダルバートはギルドにも属さず変わり者といわれるが凄腕の錬金術師だが、弟子はとらないと断られる。エレズの命だというと、居候は許してくれた。かくして同居生活が始まるが、出掛ける時は老人の姿だが、術を解くと麗しい美青年のアダルバートにリクトは胸の奥が疼く。そして、断片的な記憶が蘇ってきて。

ファンタジーですな。
読み始めるまでは胡散臭そうな話じゃあ?と思っていたけど、どっこい。
リクトのすっとぼけかたやエレズや竜人のレナート様の突き抜け方がツボに。
話も色々噛み合っててそれがちゃんとまとまるのが凄い。
結果リクトはエリオット王子の器でエリオットの魂がリクトの中にあるわけだけど。よくある生まれ変わりで前の恋人だからまた愛してくれるのかと悩む主人公なんかありますが、アダルバートはむしろリクトを好きなのがちやんとわかるので、リクトも鈍いながらも、その辺はあまり悩まず、ただ一緒にいられて嬉しいと言えて良いなと思った。
あんまりグダグダ悩まれるとうっとおしくて、話を楽しめない。
この話はなんかふわふわとしながらも芯はあって重い話なんだけど、無事収まって良かった。
本当に読んでみなけりゃその辺分からないので、読んでみて下さい。