今日の一作vol.372 飼い猫は彪┅破滅愛。これもひとつの形。でも個人的に受け入れ難し
夜の帝王と呼ばれカリスマホストとなった亮一は引退後は自身のホストクラブを経営。
気に入った相手を自分に夢中にさせてから手のひら返したように冷たくし傷つけ壊れていくのをみて快感を覚える歪んだ性癖を持っていた。
ある日、公園で野宿をしようとしていた彰広を拾い居候させ、自分の店で働かせると、彰広はあっという間にナンバーワンに。
悪い癖で、気に入った彰広をさりげなく堕とし、そして彰広の執着もまた酷くなる。それでもしばらくは微妙な均衡でいたのだが、新しく入ったホスト、カズキが亮一の気をひくと、彰広は壊れ亮一を食らうように振る舞い、亮一は逆の立場になったことに憤るとともに自分のためにそこまで壊れた彰広に、愛し愛されていることに喜ぶ。
そしてわざとカズキに抱かれ、彰広が激して首を締めてくることに快感を覚えるのだった。
理解はできるけど、自分はこの愛の形は好まない。愛しあっているのに、傷つけることしかできないのは辛いばかり。
亮一の生い立ちからそんな歪んだ愛しか受け取れない確かめられないのはわかるけど。
まあ、亮一はそういう性癖なんでいいけど彰広は堕ちて惚れてしまったばかりに┅
そして一番かわいそうなのはカズキ。
二人の間でだしに使われただけ。かわいそー。
いつか、彰広は亮一を殺してしまって、多分自分も。
終わりは見えているのに、亮一はそうなる彰広を見たい訳で。
狂愛ですね。
重いですね。
わからなくはない。
でも救いのある愛のほうがいいなあ。
紙デビューの作家さんですが、上手いです。ですが、爽やかな話を希望です。