ゆかのんかズよみごと!!

読んだこと見たことを思い出したらお知らせします。

今日の一作vol. 360 略奪王と雇われの騎士┅粗すぎな話運びに落胆す

 

略奪王と雇われの騎士 (キャラ文庫)

略奪王と雇われの騎士 (キャラ文庫)

 

自由騎士ノエルは自国へ戻る途中、大勢の敵と戦う一人の騎士の助太刀をすることに。

シルヴァンと名乗る騎士はそのままノエルを雇うが、彼は実は視察に出ていた国王だった。気さくな彼に心惹かれていたのに、強引なやり方には反発を覚えるノエル。

しかもシルヴァンは俺のものになれと体まで奪って側に留まることを求めてきて。

 

出会い方や宰相や王太后が国王のことを亡きものにしようと襲撃してくるところは、某戦記の話を思いだしました。でもまあ面白そうだと読み進め、ノエルのトラウマなどもよいのですが、いまいち細かいところが気になる。まず国王が一人でいたのは何でかという説明から、ノエルを好きになったというアピールが足りないし、逆も。宰相に対しての対策についてふわっとした説明しかなくてイライラする。

二部作で、ノエルがこのまま残るのかどうかとノエルの出自を利用しようとする王太后らの企みが稚拙すぎるし、ノエル自身がシルヴァンを好きなのはわかるけど、そこからどう動くべきかがだるだるで女々しすぎる。

ちょっと面白そうと期待した分、粗すぎな内容にがっかり。

もっと肉付けした話にしてから本にしてほしい。

 

今日の一作vol. 359 運命の向こう側┅自分たちの世界が日常

 

運命の向こう側 (ショコラ文庫)

運命の向こう側 (ショコラ文庫)

 

オメガだけど、明るく前向きな春間。まだ発情の兆しがないため抑制剤は処方されていなかった。通常学校などアルファと場所を同じくするような場合には、そのことが知らされているはずで、万が一にも事故のないようになっているはずが、高校の入学式で、春間は運命のつがいの冬至と出会ってしまう。

会った瞬間お互いを求めあってしまい、それ以来二人は離れることなく過ごした。やがて社会人になり、もういつ結婚し、子どもを作るのかという段階でのある日、冬至の部屋で愛し合い、あくる日の朝、何かが違っていた。冬至と春間は二人でバース性のない世界に来てしまった、というか、平行世界の二人と入れ替わってしまったらしい。

バースに関することだけ面白いように変わっていたが、二人が単なるゲイの恋人同士でじれったいくらいゆっくりと付き合ってきて、セックスも不慣れならしい。

出会った瞬間からやりまくっていたこちらの二人は、オメガやアルファという前提でなく、愛し合うということに考えお互いの今までの気持ちを顧みる。

結局どんな始まりでも、好きなことにはかわりないと、ふたりは元に元に戻ろうとするのだった。そして。

 

他にはないオメガバースの話で凄く面白かった。

オメガでも全然明るい春間。むしろ発情や差別のない普通の男子というのはなんて楽なのかを実感していた。こちらの世界にずっといても、とも思うけど、決して今までの自分が嫌だったわけでもない。そのへんの葛藤とか冬至との関係について端的に書かれていて、ウンウンよく判ると読みました。

そしていきなりバース性の世界に行ってしまった二人はどうなんだろうと気になったりして。

オメガバースの話でこんなにすっきりと読めるとは思わなかった。日常的なオメガバースなのはいいです。

オススメです。

 

今日の一作vol. 358 恋する猫耳┅かわいいっす

 

恋する猫耳 (ディアプラス文庫)

恋する猫耳 (ディアプラス文庫)

 

野良の黒猫のナツ。大好きな大輔と一緒にいたかったのに、ある日無惨に殺されてしまう。最後に思ったのは大輔のこと。

そして目覚めるとなんと、人間になって大輔に保護されていた。どうやら孤独な青年の体にナツの魂が入ってしまったらしい。

それから一年。ナツは寝起きだけ耳と尻尾がでる半猫人間。そんなナツでも大輔は可愛がってくれる。ナツは大輔とどうにか恋人になりたいのに、大輔はただ愛玩してくれるだけなのはナツに魅力がないからなのかな?と精一杯我慢してる大輔にはたまらん格好でアピールするナツ。

そんなジリジリした日々のなか、黒猫のナツを殺した犯人を突き止めて。

 

無垢なナツが可愛い!

周りの人間にはなにを今更というくらいにラブラブに見える二人だけど、まだ結ばれてない!

まあそのへんのやりとりとかはさすがに面白いしよかったのですが、私的には体の持ち主の蒼空くんのことを少し書いてあげられたらと思います。天涯孤独になって死にたいと思っていたらしいとはいえ、何か接点エピでもあればなあと。大輔とナツのラブラブも可愛いけど、その背景を刑事の浅野さん使って納得説明されているけど、いまいちしっくりできませんでした。

それ以外はニヤニヤして読めました。

今日の一作vol.357  天使たちの課外活動6テオの秘密のレストラン┅待ち遠しい!

 

一連のシリーズ最新刊。

やっと出たと思いきややっぱり一冊では終わらない!早く続きを!

ファンなら誰もが思うでしょ!

ということで、

またデルフィニア戦記から読み返し始めてしまいました。

何冊あるのでしょう。

いまはクラッシュ·ブレイズの途中。何度読んでも面白い。それに、前に読んだときにはあまり好きではない巻も、今読むと何か全然違うところで面白いと思う。

こんな中毒性のある話はずるい(笑)!

全く読んだことないという方には長いけど是非是非デルフィニアから!

読後の爽快感とスケールの大きさはスターウォーズよりも、私はこちらのシリーズを

推し推しです

目が見えてほんが読める年まで何度でも読むつもりです!

今日の一作vol. 356 心を半分残したままでいる┅何度でも好きになる

 

心を半分残したままでいる(1) (ディアプラス文庫)

心を半分残したままでいる(1) (ディアプラス文庫)

 
心を半分残したままでいる(2) (ディアプラス文庫)

心を半分残したままでいる(2) (ディアプラス文庫)

 

 

心を半分残したままでいる(3) (ディアプラス文庫)

心を半分残したままでいる(3) (ディアプラス文庫)

 

静良井は記憶障害をおこしやすく、日々の日記が頼り。それもここ数年分しかなく、過去がまるでわからない。それでも好みは変わらないらしく、趣味のカフェ巡りから、立ち寄った高台の喫茶『カナリー』のオリジナルブレンドが好みで、足しげく通う。マスターはまだ若く男前なのに無愛想な中上衛という。ある日些細なことから中上と親しくなり、静良井の事情を打ち明けると、日記にある恋人Mを共に探すことに。

中上と共に日記に書かれている場所を巡るうちに、静良井は中上を好きになる。そういえば中上もMである。ひっかかりを覚えつつも、過去より今を大切にしたいと、中上と愛し合う。

そして仕事のためにと別れて帰る途中歩道橋で足を滑らせ、また記憶をなくしてしまい、いつも首にかけていたUSB は中上の所に置き忘れていてまっさら。捜索願いがだされていたらしくMかもしれない久遠の元へ引き取られ、また新たな記憶を上書きしていくことに。

それでもまた『カナリー』を見つけ通い出すが、中上は何も言わす静良井を迎える。

 

結論からいえば、人の好みは変わらないということでしょうか。

すべて知ってる中上。でも過去を話して聞かせても思い出すこともなく、思い出せないことで傷つけるだけだとしってるから、今が幸せならと見守るだけの中上。

日記のMが自分のことだとは知らなかった(静良井が日記をつけていたこともしらなかった)から、てっきり久遠のことだろうとM探しを一緒にしてたわけだけど、久遠は久遠で、学生時代からの日記の都合のわるいところは隠して自分がMだと見せかけていた。

静良井は久遠も好きには違いなかったが、それでも、恋するのは中上だけ。

過去の手掛かりを久遠に教えてもらい、探しあて、自分が誰なのかを知り、中上が誰なのかを知り、やはり中上がMだとわかり、今現在を共に生きようと決意する。

まあずっと静良井を好きでいてくれた中上も凄いけど、それもまた中上の家庭環境からの静良井への愛なので、運命の恋人同士といえますね。

3巻まとめて読もうと思って、全部そろうまで我慢しました。一気に読むことオススメします。

記憶障害の話は後味の良いものにしてほしいです。この話は80点くらい。静良井が受け入れすぎというか、記憶障害に慣れすぎというか、もう少し苦悩面を書いてあると同調できたのかな。興味深い話だけど、主人公たちに、ああ良かったね、とラストで心からは言ってあげられなかったので。

ベテランの砂原さんなら、と期待が大きかったのもありますか。

読後感は良かったですよ。ホンと。

今日の一作vol. 355 72歳のバリスタ┅若返るのもよしあし。

 

72歳のバリスタ (ラヴァーズ文庫)
 

茶店を営む老バリスタ·山辺はたまにやってきては店の隅で勉強をしている信濃という大学生が気になっていた。

見守るだけで幸せだったが、ある日信濃は彼女に振られ落ち込み、閉店時間を過ぎても動けなかった

その日は古い友人が来て深酒してしまい、体調が良くなかった山辺は彼をおいて暫く休むが、起きた時には異変が。なんと50歳ほど若返っていた。思いあたるのは友人の田口。なにかの研究をしているはずだった。早速連絡してみると、若返りの薬を開発し実験してみたといい、24時間で効き目はきれるという。若返れたのは嬉しいが、その姿を信濃に見られ、誘われるがままに関係をもってしまった。

こんなおじいさんが恋をしていいのか。でも会えると嬉しい。求められると応えたくなる。

もう一度だけと、薬を飲んでしまう。

田口が置いていった薬がなくなるまでと、決めてみるが、薬のありかを訪ねてきた男に若返っていることを指摘され。

 

おじいさんなのにいきなり若返って戸惑うものの、楽しんでしまうところが、可愛い。隠れゲイなのは自身でわかっていたけど、時代的に普通に結婚してそれなりに幸せだった、が、奥さんは気づいていたらしく、亡くなる前に自由になってと言ってくれたことが後押ししたのもある。

エッチしちゃったり、研究に関してのトラブルに巻き込まれたりと色々大変。信濃は老バリスタに憧れていて、若くても年取ったそのままでも好きだといってくれたけど、若い龍之介の時にしかエッチしてないし、きっとそのままだったら別れてたね。

結局若いままでいられるようになってめでたしだけど、信濃のことは信じられんな。

まあ、バーバラさんの話なので、エッチたっぷりで楽しかったですけど‼️

田口が何で薬を作って、山辺に託したのかが疑問なんだけど。

曖昧なところちょっと残さずにいてほしいかな。

 

 

 

 

今日の一作vol. 354 イエスかノーか半分か┅素を出せる人、場所、大事にしたい

 

イエスかノーか半分か (ディアプラス文庫)

イエスかノーか半分か (ディアプラス文庫)

 
世界のまんなか?イエスかノーか半分か 2? (ディアプラス文庫)

世界のまんなか?イエスかノーか半分か 2? (ディアプラス文庫)

 

 

おうちのありか ~イエスかノーか半分か (3)~ (ディアプラス文庫)
 

旭テレビのアナウンサー、国江田計は王子と呼ばれるほど、外見も人当たりも優れていた。が、地は毒舌でプライベートではジャージに眼鏡にマスク姿で牛丼屋に行ったりとジャンクフードが大好き。友達もおらず、独り愚民たちを欺く毎日。

ある日アニメクリエーターの都築潮の取材をし、数日後にプライベートモードの時にかち合ってしまう。ぶつかった時に潮の腕が負傷し、国江田とばれていないのでオワリと名乗りしばらく潮の元に通って仕事を手伝うことに。

オワリとして会うので何の気遣いもしないですむのは楽で、ケガが治って通う必要もないのに計は潮の所に行き、思うがまま過ごす。

王子な国江田さんをやめる気はさらさらないが、このまま二重生活をするのも辛くなってきたところ計はニュース番組のMCのピンチヒッターをやることに。本番前、さすがに緊張して逃げたくなった計に潮からいつも見ている辞書を見ろと言われて見ると、そこには国江田さんからオワリへと変化していくパラパラ漫画が。バレていたのだと分かり一気に緊張が解け無事に番組を終わらせ、計は計のまま潮と会い、すべてを受け入れてくれる潮に身も心をくれてやるのだった。

 

2巻3巻と色々な出来事が起きて、二人の仲が危うくなったりもしますが、なんだかんだで、絆は深まります。

顔は笑顔で心の中で愚民が、とぶーたれてる計がいいです。素の自分を見せるのは両親と潮、そしてバレてしまった皆川だけ。

そんな必死に隠さなくても、素でも面白可愛いのに、と潮は思ってます。

お互いに居場所な関係。

いいですね。

二重人格なところ、共感できるので、楽しかった。