ゆかのんかズよみごと!!

読んだこと見たことを思い出したらお知らせします。

今日の一作vol.348 王子様と鈍感な花の初恋…真面目な2人は恋をするとバカップルになります。

王子様と鈍感な花の初恋 (ショコラ文庫)

王子様と鈍感な花の初恋 (ショコラ文庫)

ラングフォード国の王子ナサニエルは病床の父王に呼ばれ、実は隠し子がいて、その異母弟王子ジョシュアを見付けだしてほしいと懇願される。
今は亡きナサニエルの母王妃に暗殺されかかり逃げているうちに行方がわからないのだという。
ナサニエルはすぐさま信頼できる部下に命じジョシュアを見付けだした。
ジョシュアはまだ10歳ながら利発な子で彼を養育していたジーンは麗しく、ナサニエルは一目で心を奪われてしまった。
まだ暗殺の危険があるために二人を極秘に匿い公にする機会をうかがっていたが、ナサニエルは会う度にジーンに贈り物をし、心を通わせる。だが、ジーンもナサニエルも真面目な性格で互い惹かれあっているのは人としての温情でしかないと思い込んでいる。端からみたら両想いだろうに、とじれったいくらいだ。
そしてやっと互いに想いを伝え合いジョシュアの御披露目の後には、と未来を誓うが、暗殺者の矛先がジョシュアからジーンに変わり。。

またまた養い子を持つ麗人とその子の保護者という関係のラブストーリーですが、今回のは清々しいほど。
ナサニエルジーンも真っ当な人で良かった。もっと癖のある王子や魔女やらばかりだったので。
あと侍従の方々の活躍?が面白いというか。
名倉さんの話はベテランですし、読んでて安心なとこあります。
適度なハラハラ感とほんわりなとこやお笑いも少々挟んで読みやすいです。
でもタイトルにするほどジーンはお花さんではないような。
むしろ水晶のほうをタイトルに入れた方がよかったんじゃ。
まあ王子と2人でバカップルなのは本当なんで。王子絶倫過ぎでジーンを壊しちゃいそうです(;^_^A
ジョシュアがちいと可哀想だなー(笑)

今日の一作vol.347 複合獣と銀の麗人…定番な魔法の世界と跡継ぎ問題。でも定番だから安心。

複合獣と銀の麗人 (二見書房 シャレード文庫)

複合獣と銀の麗人 (二見書房 シャレード文庫)

森に住む魔女の息子アイヒのもとへ一人の騎士バルドがやってきた。普通の人間には辿り着けない森の奥、やってきたバルドの役目は、行方不明になっていたアイヒが育てているオーリを見付け連れ戻すこと。
オーリの身元が分かり戻すことは正しいことなのだが、3か月の猶予をもらい、アイヒはその間にオーリとバルドの絆を深めることになる。
初めて見る生きて動く男性とどう対していいのかわからなかったアイヒだが、徐々にバルドの優しさに馴染み、またバルドもアイヒの無垢さと美しさに惹かれ離れ難くなり、約束の日を前にバルドはアイヒの騎士として誓いをたてた。
そしてオーリとアイヒはバルドと共に旅だつが。


アイヒが魔女の息子という枷を持つのと同じように、バルドも複合獣の呪いをかけられていたという、分かり合える2人。
まあ魔女の力は血筋なのか?森の魔女の館の設定は?という疑問もありますが、なんだかんだで、アイヒが可愛らしいのと、バルドが真っ当な性格なので成り立つ話ですね。
オーリも大物。その内大きくなってアイヒに求愛して欲しいてですね。
鳥の王とかでてきて、ファンタジー満載でわたしは好きな話なんだけど。
好みは別れるかな。

今日の一作vol.346 玉依姫…原点。エピソード0。感じ入る

玉依姫 八咫烏シリーズ5 (文春文庫)

玉依姫 八咫烏シリーズ5 (文春文庫)

 
八咫烏シリーズ5

志帆は都内で祖母と暮らす高校生。ある日突然伯父に誘われ母の故郷、山内村へ訪ねていくことに。
祭りがあると聞いていたが、実は山神さまへの生贄にされる儀式だった。
そして連れて行かれた先は山神の住まう神域。現れた山神の使いの大猿、八咫烏
によると、志帆の役目は再生し直す山神を育てること。
山神は、姿は赤ん坊なのだった。
志帆は一度不思議な女の声により逃げだしたが、山神の怒りが罪もない世話係の 八咫烏たちを傷つけているのをみて戻る。そして山神を恐れず立派な神として育てることを決意する。
やがて山神は志帆を本当に母のように慕い急成長するが、逆に志帆への束縛は厳しくなる。それに山神として完全になるには何かが欠けていて。


八咫烏たちが住む山内は何故できたのか。そして 八咫烏の長、奈月彦の金烏としての記憶は何故欠けているのか。
前回までの謎が全部解けました。
この話が一番最初に出来たそうですけど、一周まわってたどり着くこのじれったさと、ピースが嵌まる面白さ。
あと一作と番外編で一区切りだそうです。
早く読みたい。でも文庫化するまで待つのであと一年くらい待たなくては。
 
タイトルの玉依姫。日本神話は好きですが、土地によって色々あるので、頭がこんがらかりますね。
とりあえず巫女的なかんじ、と、私の中にインプットされました。
志帆が玉依姫であることを選んでしまった。というのが、神というのは自覚が重要なんだなあと思いいりました。

なんにせよ、いつも最後まで読まないとどうなるのかが読めないので面白さがつまっている。
読み込むのは時間がかかるけど、シリーズオススメです。

今日の一作vol.345 ドラマ/ラジオ…普通の恋愛小説として読んで欲しい

ドラマ (ダリア文庫)

ドラマ (ダリア文庫)

ラジオ (ダリア文庫)

ラジオ (ダリア文庫)

[ドラマ]
モデルの拓人にドラマのオファー。同性愛をテーマにした作品で、相手役の恵裕次からの指名だという。拓人は自分に芝居はそれも同性愛のなんて無理と断ろうとするが、マネージャーによく考えてと言われ、また恵は憧れの人でもあるので、突撃して彼に会う。そして恵と話すうちに彼が相手ならと出演を決めた。
クールな印象の恵は話してみると気さくでドラマの撮影が進むにつれプライベートでも仲良く過ごし、次第に役の海なのか拓人自身なのかわからなくなるくらい恵を好きになる。
恵もまた拓人を指名するほどファンで拓人の凛とした姿にこちらも役の岡崎と自身重ねて拓人を愛する。
お互いに愛し合うが、拓人は恵を愛するがゆえにドラマが終わる時別れることに決める。恵はそんな拓人の気持ちも知りつつもドラマ終了後も付き合っていこうと夢を語るが。

[ラジオ]
ドラマ終了から六年。拓人がパーソナリテイを担当するラジオ番組にゲストとして恵裕次を呼ぶという企画が。
ドラマ終了後に別れてから会っていない。でもやっぱり好き。動揺しないかどうかはわからないけど。
企画はドラマの再放送に便乗したもの。
5日間毎日恵がゲストで、当時の裏話やリスナーからの質問に答えるもの。
そして一日目がやってきて。



芸能人同士の話は好きです。
片方が一般人よりもお互いに磨き合う関係で愛に苦しむところがなんともイイのです。
作者の朝丘さんの話は今色々読んでいるところですが、精神的な話が深いです。
そしてだいたい一回別れます(笑)
別れてからまた互いにこの人しかないとなるわけです。

このドラマとラジオはじーっくり読みたいです。
読み終わり、今一度読み直したくなりました。
ドラマの中での劇中劇である『白の傷跡』の話自体はよくある話です。それをやることによって拓人が役の海と重なり、六年引きずることになるわけですね。そしてラジオで再会し、リスナーからの質問や意見に答え、世間の捉え方を知り、海を自分とは違うものだと切り離すことができ、また恵を愛していいんだと気付く訳です。
昔のようにじゃれあいラジオでいちゃいちゃしてるのは微笑ましかった。
恵も拓人をずっと待ってて、ラジオの話がなくてもそろそろ限界だと会いにいくつもりだったようですね。
拓人より恵のほうが比重か重いかと。

確かにBLなんですけど、エッチシーンはさらっと、あれ?いたしたの?というくらいで、気持ちの読解に終始することのほうが多いですね。
普通の恋愛小説として読んでていいと思います。
読み込むほうが好きな方にお勧めです。

今日の一作vol.344 後宮に日輪は蝕す/幻宮は漠野に誘う…後宮にいても、外に出ても、命からがら

後宮に日輪は蝕す 金椛国春秋 (角川文庫)

後宮に日輪は蝕す 金椛国春秋 (角川文庫)

幻宮は漠野に誘う 金椛国春秋 (角川文庫)

幻宮は漠野に誘う 金椛国春秋 (角川文庫)

金椛国春秋シリーズ三・後宮編終章と四・新章。

星家の生き残りの遊圭は女官として後宮へ入り、陰謀を暴き出し皇帝の危機を救う。その褒美として、なんと妃嬪にと内示が。男子の遊圭はピンチ。後宮を抜け出そうとして見つかってしまい、結局医生官試験に合格したら望みを叶えてもらうという約束をしたが。

やっと本来の男子の星遊圭と名乗ることができるようになり、後宮もでることができた遊圭。
だが、今度は政略結婚のために遠国に輿入れすることになった麗華の近侍女官としてともに旅することに。
麗華の身辺が心配でもあるし、皇帝直々頼まれてやむなく遊圭は承諾する。
真の任務は失われた日蝕周期表「天官書」を探しだすことで。

これでもかこれでもかと危機が。
漢字多いし状景を想像するのも目まぐるしいけど、その分読んだらぐいぐい引き込まれます。
やっと遊圭女装しなくて生きられるようになったのにー。
まあ主人公が育っていくのは楽しいですね。
玄月が憎たらしいけど、頼りになる。そこがまた悔しい。
これでやっとお家再興できるのかな?

今日の一作vol.343 騎士と魔女の養い子…カワイイだけでは魔法つかいはやってけない

騎士と魔女の養い子 (キャラ文庫)

騎士と魔女の養い子 (キャラ文庫)

コートラル王国の騎士ルドヴィークは魔物が跋扈する瘴気の谷で創世の魔女と言われる魔女を倒したが重傷を負い倒れてしまった。
彼を助けたのは少女のごとき美貌のエレ。一人谷で暮らしているというエレは魔法の力も強く魔物も恐れることはないというが、ルドヴィークはケガが治るとエレを連れて王都へと帰る。
ルドヴィークの家族はエレを温かく迎え、養子にしようとする。しかし国王にエレを謁見させると、実は王太子そっくりなエレは使えると思われたのか幽閉に近い扱いで留められる。
エレ、正式にはエレミアーシュは王太子の双子だった可能性があり、そのために忌み子として捨てられたらしく、しかも拾って育ててくれたのはルドヴィークが倒した魔女で。
エレはルドヴィークといたいだけなのに。

エレの無垢なところが可愛いです。でもわりとイイ性格もしてます。
ルドヴィークも騎士らしい真っ直ぐな性格や気風が、エレが魔力を使うと目と髪の色が変わっても化け物と見ないで受け入れてくれる、そういう度量の深さがしっかりかかれていて、ふたりがお互いに想いあうのがよくわかる。
そのへんの恋愛感情はいいとして、何故エレが捨てられたのか、詳細はぼかされてるし、国王の人となりや王太子やルドのライバルなどの扱いとか、なんか紹介しましたー的な薄っぺらな感じで、せっかく面白い設定なのに、エレとルドの世界で終わるのはもったいないなー。
BLの世界だし、このレーベルではファンタジーを深くは書かれないのはわかってますけどね。

今日の一作vol.342 俳優彼氏と愛されおうちごはん…男前受はヘタレ俳優に狙われてます

俳優彼氏と愛されおうちごはん (幻冬舎ルチル文庫)

俳優彼氏と愛されおうちごはん (幻冬舎ルチル文庫)

子役として活躍していたにもかかわらず高校進学を期に芸能界を引退した瑞穂。今はフリーランスのSEとして独り立ちしていた。
先日子役時代の仲間たちに会い、中でも一番一緒にいた義成は最近家にご飯を食べにやってくる。見た目の繊細さとは反対にパキッとした性格の瑞穂と比べ人見知りな性格の義成は今やイケメン実力派俳優として売れっ子のくせに瑞穂には屈託無く甘えてくる。
頻繁に通ってくるせいでファンがたむろし、結局瑞穂はマンションを引き払い義成と暮らすことに。
暮らしてみると中々快適で、瑞穂は時折子役時代の交流などを楽しんでいたが、義成はある日兄役だった俳優と瑞穂がバーで飲んでいたのを見て激高し瑞穂を襲ってきて。

俳優とご飯作りの2人の話。前回アップしたプリンのと似たシチュですが、こちらは単純明快。
しらっとした顔で瑞穂を囲い込んでと義成がいつキレるかは時間の問題。強姦されても嫌いじゃないという時点でハイ落ちてる!
まあ先がみえてる話だけど、話の運び方がうまいので面白く読めました。
ただもう少し義成の瑞穂へのアピール部分がはっきり分かる文があればなあと。
ニュアンスではわかるけど。

あと相談されていた英利さんの冷めてるけど優しいとこと、でも面白がってるようなとこがツボです。
英さんの話も読みたいです。スピンオフお願いします。