今日の一作vol.343 騎士と魔女の養い子…カワイイだけでは魔法つかいはやってけない
- 作者: 秋山みち花
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2018/03/27
- メディア: 文庫
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彼を助けたのは少女のごとき美貌のエレ。一人谷で暮らしているというエレは魔法の力も強く魔物も恐れることはないというが、ルドヴィークはケガが治るとエレを連れて王都へと帰る。
ルドヴィークの家族はエレを温かく迎え、養子にしようとする。しかし国王にエレを謁見させると、実は王太子にそっくりなエレは使えると思われたのか幽閉に近い扱いで留められる。
エレ、正式にはエレミアーシュは王太子の双子だった可能性があり、そのために忌み子として捨てられたらしく、しかも拾って育ててくれたのはルドヴィークが倒した魔女で。
エレはルドヴィークといたいだけなのに。
エレの無垢なところが可愛いです。でもわりとイイ性格もしてます。
ルドヴィークも騎士らしい真っ直ぐな性格や気風が、エレが魔力を使うと目と髪の色が変わっても化け物と見ないで受け入れてくれる、そういう度量の深さがしっかりかかれていて、ふたりがお互いに想いあうのがよくわかる。
そのへんの恋愛感情はいいとして、何故エレが捨てられたのか、詳細はぼかされてるし、国王の人となりや王太子やルドのライバルなどの扱いとか、なんか紹介しましたー的な薄っぺらな感じで、せっかく面白い設定なのに、エレとルドの世界で終わるのはもったいないなー。
BLの世界だし、このレーベルではファンタジーを深くは書かれないのはわかってますけどね。