今日の一作vol.166 座敷童が座敷を去るとき…愛は座敷童も救う
- 作者: 水無月さらら
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2016/12/16
- メディア: 文庫
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妖怪なのか、死霊なのか。でも愛を知って成長し、実体化もできるようになって、延珠丸自身、何の役目があるのか悩む。
まあラスト千年経って迎えにきた延珠丸の母に自分が死ぬまでの間、待ってくれという逸郎もなんだが、OKしちゃう母さまも軽い幽霊だな。
でもまあ人を愛することを知って、やっと自我が解き放たれたわけで、幼くして亡くなって座敷童になり、家守としての役目は果たしたし、人として過ごすことのなかった思春期、青年期など逸郎と一緒にこの先、生きていけるのも今までの御行というか、権利というか。
逸郎も延珠丸のお陰もある幸運とそれに伴う挫折や別離なんかも色んな経験して、やはり延珠丸が愛おしいとなったわけで、運命的な二人なんだなと思いました。
有り得ないけど、でもこんな2人がいたらいいな。