ゆかのんかズよみごと!!

読んだこと見たことを思い出したらお知らせします。

今日の一作vol.300 人気俳優の初恋独占欲…キラキラ俳優達の苦悩と愛のドラマがきゅんとキマした!

人気俳優の初恋独占欲 (角川ルビー文庫)

人気俳優の初恋独占欲 (角川ルビー文庫)

睡眠障害によって伊織は人気絶頂なのにも関わらず俳優を引退、脚本家として活動中だった。そんな伊織に事務所から今売り出し中の若手俳優の理人に会ってほしいと頼まれる。渋々行ってみると、部屋は荒れ理人自身も荒れていた。しかし、理人は伊織に会うと一変、話があるから家にいてくれと強引。とりあえず急な仕事もないし、理人の飼い猫可愛さに家にいることに。そして何故か部屋を片付けて食事も作ったりと、理人の更正に務めることに。伊織に憧れて俳優を目指したという理人に流された感はあるが、理人の俳優としての力は凄く側でみていたいと思うし、独りで発作の恐怖に耐えるのは辛く、誰かと寄り添うことの心地よさを知り、ひたむきに慕ってくる理人を嬉しく想うように。そんな時、伊織が書いた脚本のドラマに理人が抜てき。それはコネだと記事になり。

まず、イラストが良き!
亀井さんの繊細なイラストと内容がぴったり!
そして伊織の可愛さと理人の年下にありがちながっつきがよいわよいわ!
猫の福ちやんもね!
帯刀さんも素敵です。
叱られたい。
病気と母親への葛藤と伊織の辛さが、理人によって緩和されてその内俳優復帰もなるんじゃないかと思わせてくれる、理人の執着ぶり。
後日談が読みたいです!!

今日の一作vol.299 幼なじみクロニクル…ぬるい腹黒はかえってイライラする

幼なじみクロニクル (キャラ文庫)

幼なじみクロニクル (キャラ文庫)

充映の二つ年上の豊加は生後半年のみつの初離乳食をあげてから、みつのどんなはじめてでも自分が、という蒐集家。そして天使のように可愛いみつは色々危ないこともあって豊加がナイトのように常に寄り添い守ってきた。やがて二人は成長し、みつにも唯人という友人もできた。中学にあがり、女王様とナイトという関係もさすがに以前のようにはいかない。それでも素直にみつは自分のはじめてを豊加に報告したりしていたが、ある日唯人が素直すぎるみつにからかいもこめてキスの練習してみようと、仕掛けてくる。そこに豊加がやってきてしまい、テンパった豊加にみつの初キスを返してもらうと、まず唯人とキスそしてみつにキスをしてきた。
みつはキスの衝撃と豊加がみつのはじめてにだけ固執することへの訳のわからなさに、反発、豊加もみつを怖がらせたと謝り距離をおくように。
みつは自分は豊加が好きなのに、豊加は自分のはじめてをただそばで見たいというだけのことに傷ついたのだと知る。
でも諦めきれなくて、豊加の高校大学まで頑張って勉強して追いかけるが、それは豊加が自分を追ってくるように仕向けた結果でもあって。

あーいらつきました。
豊加の腹黒さは中途半端。
みつが豊加を好きなことはわかってるし、そうなるように生まれた時から仕向けてるんだから。
それでいてみつから告白を待つなんてのは何か違う。待つにしても、みつをあんなに不安にさせるのはいかんね。
ベタベタに甘やかして放り出して、初キスのことでみつに拒否られて自分から囲い込むことができなくなったからって、みつの想いに甘えすぎ。
みつのはじめてにこだわりすぎてみつの気持ちを無視してるように感じられる。みつだって刷り込みみたいなもんだからねー。
結局みつは最後には許しちゃうけど、こんな腹黒は好かんよ。
腹黒くんを書くならもっとさり気ない風でいてほしい。バレバレでどうしようもないヘタレ気味なのはモロモロ不快です。
どうせならもっと突き抜けてみつストークしてほしいわ!

今日の一作vol.298 双獣姦獄…タイトルのインパクトより甘く切ない

双獣姦獄 (ダリア文庫)

双獣姦獄 (ダリア文庫)

バイオ技術に特化した緋乃インダストリーの副社長を勤める葵。社長である父の研究している「プレイロイド」性処理目的の義体に頭を悩ませていた。セックスに対しての拒否があったのだ。というのは昔襲われたことがあり、兄の蒼志が助けてくれたが、それ以来、兄しか許せない。
兄と愛しあうが最後までにはいたっていなかった。
そして6年前、兄は事故で亡くなった。
それ以来葵は火照る体を自分で慰めるのみ。
ある日、プレイロイドのBEASTと呼ばれる2体がラボに回収され、メンテナンスをうける。彼らはマスターを壊してしまうほど、強烈な快感を与えるという。
そんな危険なプレイロイドは必要ないのではと、葵は確かめにラボへ。
すると何故か葵が触れただけで凍結状態が解け葵は2人、天牙と薫に監禁され快楽漬けにされる。そしてそれは父の命だというが。

バリバリのSFではないので、あいまい過ぎる点は多々あるものの、目をつぶり、何となくの設定での話。
不可能に近い、生前の記憶を植え付けるとな。
まあそういう体で、話をすすめましょう。
父にも理由があって命令をします。
それをバラすと面白くないので、まあ葵のためにということで。
BEASTというタイプから双獣と、そしてやりまくるということでのタイトルですが、合間に兄との思い出が入り、葵が素直になっていくことや、天牙と薫も今までの仕事としてのセックスではなく、葵だから喜ばせてやりたいという、人としての感情も生まれ、色々あって、みんなが優しい気持ちになって終わりました。
ただやって、淫乱になって終わりではなく、その後や人としてこれからどうするかというきがまえなども伺えて、なかなか読後感がよかったです。
でもモブ姦は好きじゃないので、もっと削除しどころあったかな。
そうですね、やっぱりもう少し設定を詰めてほしいなあ。

今日の一作vol.297 色悪幽霊、○○がありません!…大事なもんがないといけません。

色悪幽霊、○○がありません! (Splush文庫)

色悪幽霊、○○がありません! (Splush文庫)

祖母の住んでいた家を管理することになった安田は幼なじみで除霊師の修業中の尾形とともに片付けにやってきた。祖母が亡くなってから半年も過ぎて幽霊屋敷などと言われるくらい荒れた庭や蔵を片付けていると、何か気配を感じた。
その夜片付け終わったあと二人で酒を飲んでいると、尾形に告白され襲われかけた時現れた幽霊。安田を助けてくれたその幽霊は土方と名乗り、安田の先祖の初と不倫をして初の旦那に殺されたのだという。幽霊のくせに悲壮感やおどろおどろしいものはなく、やたら色香のある男だった。
なぜ成仏できないのかというと、大事な一物を切り取られてしまったために心残りなのだそうだ。何故か安田にしか見えないらしく何かと因縁もあるためどこかに埋められている一物を一緒に捜してあげることに。
だが、日毎に実体化する土方にイロイロとイケないことを教えられて。


うん、くだらないね!
でも面白かった。
ご都合主義な感はあるけど、めでたしめでたし。
キュウリとかマツタケはわかるけど、大根やタケノコはどうよ。
不思議パワーではいるのか。
尾形くんは可哀想だけど、所詮器ではなかったのだね。
まあ修業したまえ。

タイトルはそのものズバリ。
でも好きなシチュエーションとして、まだ実体化する前にでも、見えない相手にいたずらされるシーンとかほしかったなあ。

今日の一作vol.296 かわいくしててね…理想のタイプと現実に好きになるのは違うもんだよ

かわいくしててね (ディアプラス文庫)

かわいくしててね (ディアプラス文庫)

ゲイでもオネエでもないけど可愛いものが大好きで、愛猫のドナと過ごす時間が至福だと思う垣内。職場では隣の席の二本木が歯に衣着せぬ物言いでオフィスの空気を凍らし、それを垣内が諭すような毎日で疲れていた。反面言っていることは間違ってはいない。むしろ多くが黙ってスルーしてなあなあになるところを言ってしむう二本木にあれだけ言いたいことが言えればと、憧れる気持ちもあった。ある日二本木が、猫を可愛いがりたいのに嫌われると落ち込んでいることを知り、なら自分の家でドナに馴れてみること誘う。
二本木の小学生のようなふるまいや、表情に、まったく可愛くないのに可愛いと思えてしまって。


垣内の乙女なとこや可愛いグッズをみてもふーんで終わる二本木。
まったく子供ですね。
またなかなかのイケメンだからこそ許される振る舞いですね。
似たもん同士というか、割れ鍋に閉じ蓋のような感じで、面白かったけど、けっといいたくもなる。
勝手にやってろ、というくらい、ラブラブの甘々で、子供かというような焼き餅をやく二本木とそれが嬉しい垣内。
こいつらは絶対そのうちに職場にカミングアウトしちゃう気がするー。
落ち着いていきやー。

今日の一作vol.295 鬼はここに居る…私欲から鬼になるのと愛ゆえに鬼になるのと。人間のほうが鬼より恐ろしい

鬼はここに居る (プラチナ文庫)

鬼はここに居る (プラチナ文庫)

藩主の子なれど庶子であり狐の子とまでいわれるほど幼い頃から周囲を惑わせる美しさを持つ月千代。世にだしてはならないと日陰者として育った彼の側使いとして働く雛丸は、ある日月千代が彼に懸想した若者たちに襲われているのを見て怒りを覚え許せないとばかりに剣を抜くが役にたたず、逆に月千代に守られるように。気付くと辺りは血の海。月千代様の手を汚してしまったと呆然となる。
しかも殺したのは藩でも重臣の息子。
月千代は雛丸に共に逃げようと誘い、まんまと江戸まで出て、郭の主にまでおさまる。
雛丸は月千代に身体ごととろけされ部屋から出ることもままならないが、大事にそれているのが嬉しい。だが一年ほどたち江戸の町に息抜きに出て雛丸は兄達に見つかってしまう。
雛丸を取り戻しに来た月千代を兄達が処罰しようとした時、また怒りで雛丸は我を忘れ。



またまた過去の先祖からの因縁・呪いです。
鬼退治をした祖先を持つ家に度々呪われた子が出て、普段は可愛く純粋なのに一度感情的に爆発すると、鬼になってしまう。そーですね、雛丸が惨殺事件の犯人です。
月千代はそれを知ってなお雛丸を可愛いがるわけです。
雛丸のにーちゃんも雛丸溺愛というか、呪いに巻き込まれる運命なんで。
そこはどういう因縁なのかは読んで貰わないとですが。
愛憎入り乱れてますね。
ドロドロですが、いいです!
鬼ちゃんがいちばん可哀想かなー。
人間のほうが恐ろしいですね。
月千代さんはわりと自由にやってきたので、あまり同情はしないです。

今日の一作vol.294 可愛い僕に恋してください…タイトルのような傲慢な王子ではなく、むしろ健気な天然王子さま

可愛い僕に恋してください (B-PRINCE文庫)

可愛い僕に恋してください (B-PRINCE文庫)

三番目の末っ子王子セシルは皆に可愛がられ大切に育てられた。やっと成人を迎え皆と同じように仕事を与えられ張り切るが、その仕事は花係。王宮の花壇や庭を世話することだ。
お付きのイヴァンにほぼやってもらっている状態だが、セシルは自分で出来ることをしようと庭師に教えてもらいながらなんとか仕事をしようとする。
そんな時新しい庭師がやってきた。
彼レオは綺麗で逞しい。セシルは一目で彼を気に入り仲良くなりたいと思うが、レオは誰もが可愛いと愛でるセシルを特に王子として扱うでもなく、逆に邪魔だと言わんばかりに接する。
セシルはそれでも頑張って夜這いまで決行するが。


典型的な王子さまの奮戦記です。
そしてレオも日陰の王子でして、母国を追い出された形で庭師として何事もなく過ごそうとしていたのにセシルに振り回され大変ですね。
でもセシルの素直でちゃんと努力するところとかに絆され可愛く思うように。
セシルの粘り勝ちです。
レオとセシルよりもイヴァンと兄王子のハーランドの関係のほうが気になります。
まあ特に殺伐とした話でもなく、こんなもんかなという。
イラストが新人さんということで、イメージ的にはもう少しふわふわした成セシルがよかったな。