ゆかのんかズよみごと!!

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今日の一作vol.72 白蛇感もっとだして

ルチル文庫 水原とほる著
「白蛇恋慕記」
白蛇恋慕記 (幻冬舎ルチル文庫)
「憑きもの筋」の生まれで周囲を不幸にすると言われ、いつも一人でいた操。そんな操に普通に接してきた転校生の晃司。内緒で二人で遊ぶうち、いつしか関係を持ち、大学進学を機に東京へ出て2人で暮らそうと約束する。
だが、操の祖父が、上京前夜に亡くなり、操も晃司の前から姿を消す。
十年近く経ち、ある日手紙がきて、晃司は操が療養所にいることを知る。一度会いたいと操に請われ会いに行くと操は変わらずに綺麗なままで。

少し謎解きみたいのもあって面白かった。相変わらずの水原節は健在で、不幸な主人公がぐずぐずしてますが、最後読むと、操は二重人格なんですかね。もしくは抑圧された自分を知ってるけどしらないふりなんですかね。
どっちにしても晃司は全部こみで操の面倒を引き受けてるから、まあいいのかな。
白蛇の性なんだから、もっと白蛇出してほしいかな。もうひとりの自分が見ている世界を白蛇の目線からみているみたいな演出はできそうなんだけどな。
そうするともっとおどろおどろしい感じや、周りを不幸にした感じがはっきり伝わるのに。