ゆかのんかズよみごと!!

読んだこと見たことを思い出したらお知らせします。

今日の一作vol.305 真夜中クロニクル…旧版・新版ともに違った感動。好きです。

真夜中クロニクル (プラチナ文庫)

真夜中クロニクル (プラチナ文庫)

真夜中クロニクル (リリ文庫)

真夜中クロニクル (リリ文庫)

光線過敏症のニーナ。いじめられてひきこもりに。18の時に夜出歩いていると7津年下の陽光と出会う。邪険にしても慕ってくれる陽光。ニーナは少しずつ心を開いていく。そして月日が過ぎニーナは音楽で、陽光は役者として台頭していくことになるが。

ニーナと陽光の、苦しくてもそれぞれの道を進みながら互いに手を伸ばして、探り探り愛しあう様子が染み入ります。
新版のこちらは書き下ろしが一編入ってます。ニーナが東京へ引っ越した日のことです。可愛いです。
あとイラストが違います。
旧版は小山田あみさん
新版はyocoさん
どちらも好きですね。でも小山田さんのニーナは男前。yocoさんのニーナは繊細。陽光は小山田さんのほうがイメージぴったりかな。子供っぽいけど、いい男になりそうな感じが。yocoさんの陽光はもう大人として完成されてる気がします。
カットの場所も違うので、今回二冊を改めて読んで、同じ話ですが、なんかお得感ありました。
前もこの話をお薦めしたと思うけど、やはり良いです!

今日の一作vol.304 スイーツ男子の恋愛事情…甘いだけの話じゃなかった。甘いけど。

スイーツ男子の恋愛事情 (プリズム文庫)

スイーツ男子の恋愛事情 (プリズム文庫)

隠れスイーツ男子の冬真は、コンビニで最後の一個のクレープを同時に買おうとしてことで諒介というイケメン社長と知り合った。彼は冬真と違いスイーツ好きを隠さない。強引にもパンケーキ店に誘われ、そこからスイーツ巡りなどを楽しむ仲となった。
冬真は父親に男は甘いものなど食べるな、など男らしくあるべく厳しく言われそれに応えられない自分を駄目な人間だと思っていた。男としてコンプレックスを刺激される諒介だが彼といるのは楽しい。そんな時、自分でケーキを作ってみようということになり冬真は諒介の家へ。そこで冬真は諒介にどうしてだかおいしく食べられてしまい。


よくある話ですが、冬真と諒介の気持ちの揺れ動きがよくわかって面白かった。
冬真が自分に自信がないことやスイーツ好きを隠すことは、父親や家族との確執からなんだけど、それもまた諒介との出会いやつきあいの中で変化して、二人の関係ともによい方向へいってくれて、ちょっとハラハラするけど、うまい具合にニヤリとさせてもくれる。
うまい作家さんだと思います。
普段は乙女系のほうを書いているらしく、BLは久しぶりとありましたが、すっきりと読みやすい文体ですし、他の話も読んでみようかなと、思いました。 
パンケーキ食べたくなりました。(≧∀≦)

今日の一作vol.303 獅子王子と運命の百合…もふもふアラビアン、あとひとパターン欲しかった

獅子王子と運命の百合 (ショコラ文庫)

獅子王子と運命の百合 (ショコラ文庫)

神社の四男・喜祥は商社に勤めるかたわら、家の神事の神楽では笙を吹いていた。それを見ていた休暇で日本を訪れていたアラビア半島の小国・シンラー王国の王子ラシードに見初められ、いきなり私の牝になれと迫られる。むろんキッパリ断るが、ラシードは何故かするすると家に居ついて牝になれと口説く。実はラシードは獅子族という稀少な一族でそして喜祥も僅かにその血をひいているという。そして男であり牝でもある、いわゆる両性であるといい、喜祥も知らなかった牝の穴をさぐり指を入れて真実だと教える。そして当然のように種付けをしようとするが。


設定やラシードや喜祥、その他登場人物も個性的で面白いです。
喜祥もラシードも惹かれ合っていく過程もよくわかるし、喜祥が前はダメと頑なになるのもわかるし、ラシードが喜祥にはちゃんと向かい合うためにも喜祥からお願いされるまではと約束を守るのもわかる。
でも、同じようなやりとりが続き、そして同じような邪魔というかが入るので、ちょっとくどいかな。
そのやりとりをはしょって、二人が結ばれてからのをもう少し書いてほしかった。
できれば、チビもふ見たかった。
子供できました!まで読みたいでしょ。
なんかお預けばかりでようやくと思ったら寸止めされた気分。
本の厚さのわりには、主人公たちのスペックのわりには、普通。
もったいないな。

今日の一作vol.302 初恋インストール…泣ける乙女ゲーならやってみたい。制作サイドが熱いんです!

初恋インストール (ショコラ文庫)

初恋インストール (ショコラ文庫)

ファンタジーゲームに愛を注ぐシナリオライターの英二は融通が効かず取引相手ともめて仕事を切られてしまった。有名なクリエーターの兄に拾ってもらい、もらった仕事は大手ゲーム会社のシナリオ。出向扱いで行ってみると、ファンタジーのはずが、専門外の乙女ゲームのシナリオ担当に。自分にはとても無理だと
思ったが、王子様系ディレクターの寿里
ワンコ系の巽、傲慢不遜な俺様プロデューサー十貴田の3人をモデルにヒロインとして書いてみては?と言われ、後がない英二は新規一転するためにも、ヒロインの気持ちになるために、十貴田に口説いてくれともちかけて。

なんだか純粋なBLを読んでいるというよりは、お仕事話の行き着く先がBLだったという展開でした。
話はとても引き込まれて面白く確かにこんな乙女ゲームがこんなシチュエーションで作られていたら萌えるなあ。
カップルの2人がともにノンケなのも興味深いです。
ただ英二をもう少し可愛い外見上にしてやってほしいなあ。イラストではただのプリン頭の兄ちゃんで、寿里さんが磨いてあげてほしかったな。
周りの人達も個性的でそれぞれの味もちやんと出てて、そこが余計主役の2人を盛り上げてくれた。
読む前は何かつまらなそうで軽そうな話かなと、勝手に思っていたけど、なかなかに深い話でした。
ちょっと普通の甘々な話に飽きてたらお勧めですね。

今日の一作vol.301 モブの恋はままならない…モブだって恋したい。諦めないで主役になろう!!

モブの恋はままならない (二見書房 シャレード文庫)

モブの恋はままならない (二見書房 シャレード文庫)

清瀬征一は整った外見に背も高く仕事もでき性格も真面目で優しい。一見モテそうなのに、いつでも脇役。征一に恋愛相談するとみなうまくいく。社内では縁結びの神様と呼ばれる始末。そんな征一が出会った、男前なのに万年当て馬という御堂健吾。互いに染み付いた属性に翻弄され、互いに勘違いで自分以外を好きなんだろうと恋の成就に協力してしまうが。
  
あるねーこういうこと。
いつものパターンで自分じゃないとひいてしまう。脇の属性のつらさよ。
もうそこを実に面白く書いてて、あまり期待してなかったけど、買って良かった!
年下攻めも大好きなので、征一のような何でも出来る相手に御堂のようながつがつくるけど包容力とある若者はぴったりです。
最後のショートで年下同士の悩みなど、ぷぷぷと笑ってしまいました。
海野さんの話はコメディなんだけど、折々にわかる!というとこがあって読みやすい。
ほかほかしました。

今日の一作vol.300 人気俳優の初恋独占欲…キラキラ俳優達の苦悩と愛のドラマがきゅんとキマした!

人気俳優の初恋独占欲 (角川ルビー文庫)

人気俳優の初恋独占欲 (角川ルビー文庫)

睡眠障害によって伊織は人気絶頂なのにも関わらず俳優を引退、脚本家として活動中だった。そんな伊織に事務所から今売り出し中の若手俳優の理人に会ってほしいと頼まれる。渋々行ってみると、部屋は荒れ理人自身も荒れていた。しかし、理人は伊織に会うと一変、話があるから家にいてくれと強引。とりあえず急な仕事もないし、理人の飼い猫可愛さに家にいることに。そして何故か部屋を片付けて食事も作ったりと、理人の更正に務めることに。伊織に憧れて俳優を目指したという理人に流された感はあるが、理人の俳優としての力は凄く側でみていたいと思うし、独りで発作の恐怖に耐えるのは辛く、誰かと寄り添うことの心地よさを知り、ひたむきに慕ってくる理人を嬉しく想うように。そんな時、伊織が書いた脚本のドラマに理人が抜てき。それはコネだと記事になり。

まず、イラストが良き!
亀井さんの繊細なイラストと内容がぴったり!
そして伊織の可愛さと理人の年下にありがちながっつきがよいわよいわ!
猫の福ちやんもね!
帯刀さんも素敵です。
叱られたい。
病気と母親への葛藤と伊織の辛さが、理人によって緩和されてその内俳優復帰もなるんじゃないかと思わせてくれる、理人の執着ぶり。
後日談が読みたいです!!

今日の一作vol.299 幼なじみクロニクル…ぬるい腹黒はかえってイライラする

幼なじみクロニクル (キャラ文庫)

幼なじみクロニクル (キャラ文庫)

充映の二つ年上の豊加は生後半年のみつの初離乳食をあげてから、みつのどんなはじめてでも自分が、という蒐集家。そして天使のように可愛いみつは色々危ないこともあって豊加がナイトのように常に寄り添い守ってきた。やがて二人は成長し、みつにも唯人という友人もできた。中学にあがり、女王様とナイトという関係もさすがに以前のようにはいかない。それでも素直にみつは自分のはじめてを豊加に報告したりしていたが、ある日唯人が素直すぎるみつにからかいもこめてキスの練習してみようと、仕掛けてくる。そこに豊加がやってきてしまい、テンパった豊加にみつの初キスを返してもらうと、まず唯人とキスそしてみつにキスをしてきた。
みつはキスの衝撃と豊加がみつのはじめてにだけ固執することへの訳のわからなさに、反発、豊加もみつを怖がらせたと謝り距離をおくように。
みつは自分は豊加が好きなのに、豊加は自分のはじめてをただそばで見たいというだけのことに傷ついたのだと知る。
でも諦めきれなくて、豊加の高校大学まで頑張って勉強して追いかけるが、それは豊加が自分を追ってくるように仕向けた結果でもあって。

あーいらつきました。
豊加の腹黒さは中途半端。
みつが豊加を好きなことはわかってるし、そうなるように生まれた時から仕向けてるんだから。
それでいてみつから告白を待つなんてのは何か違う。待つにしても、みつをあんなに不安にさせるのはいかんね。
ベタベタに甘やかして放り出して、初キスのことでみつに拒否られて自分から囲い込むことができなくなったからって、みつの想いに甘えすぎ。
みつのはじめてにこだわりすぎてみつの気持ちを無視してるように感じられる。みつだって刷り込みみたいなもんだからねー。
結局みつは最後には許しちゃうけど、こんな腹黒は好かんよ。
腹黒くんを書くならもっとさり気ない風でいてほしい。バレバレでどうしようもないヘタレ気味なのはモロモロ不快です。
どうせならもっと突き抜けてみつストークしてほしいわ!